OTTO/SANYO FMT-1400
¥29,800(1970年頃)
解説
FETを採用したFM/AMチューナー。
FMチューナーのフロントエンド部にFETを採用することで感度を高めています。
また、イメージレシオが改善することで隣接局妨害を低減しています。
低雑音NPN型シリコントランジスタである2SC930を用いたIF4段増幅と3段リミッタ回路によって充分なリミッタ効果を得ています。
FMステレオ放送時は、FMマルチ回路で19kHzのパイロット信号を検出し、自動的にステレオ受信に切り換わります。
また、ステレオ再生時はダイヤル面に赤い文字でSTEREOと表示します。
低周波回路の初段には16kHzローパスフィルターを採用しており、不要なノイズをカットしています。
局と局の間で耳障りなノイズが発生するのを防ぐためミューティングスイッチを搭載しています。
マルチプレックスノイズフィルターを搭載しており、電波が弱くステレオ放送のS/Nが充分に得られない場合は高域のイズを左右チャンネル混合して打ち消すことができます。
電源にはトランジスタとツェナーダイオードを用いた定電圧回路を採用しています。また、保障電源電圧は80V~120Vの広範囲となっており、さらにリップルフィルターとしての役割も兼ねているため、モジュレーション・ハムなどを低減できています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
受信周波数 | 76MHz~90MHz |
感度 | 2.5μV |
歪率 | 0.6%以下 |
S/N | 70dB |
キャプチャーレシオ | 2.5dB |
イメージリジェクション | 60dB以上 |
IFリジェクション | 80dB以上 |
選択度 | 50dB以上 |
周波数特性 | 10Hz~15kHz |
ステレオセパレーション | 35dB以上 |
アンテナインピーダンス | 300Ω |
<AMチューナー部> | |
受信周波数 | 535kHz~1,605kHz |
感度 | 15μV(外部アンテナ) 44dB/m(内蔵アンテナ) |
S/N | 50dB |
イメージリジェクション | 45dB以上 |
選択度 | 30dB以上 |
<その他> | |
出力インピーダンス | 3kΩ |
出力電圧 | 1Vmax |
使用半導体 | トランジスタ:19個 FET:1個 ダイオード:26個 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 8W |
外形寸法 | 幅295x高さ105x奥行275mm |
重量 | 3.5kg |