OTTO/SANYO SX-331
¥24,000(1台、1976年頃)
解説
ローメン社の振動板を採用したスピーカーシステム。
低域には20cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはドイツ・ローメン社のコーン紙を使用しており、北欧産の針葉樹パルプを柔らかく厚手に抄きあげて大きな内部損失を持たせています。これを剛性が高くピストンモーション領域の広いコニカルタイプに仕上げています。
さらにRS(レゾナンスサプレッシング)リングをボイスオイルボビンに接着することにより、コーンネックの剛性を高め、これがメカニカルフィルタとして作用することで低域の締りを悪くして中高域を汚す分割振動の発生を抑えています。
高域には2.7cmセミハードドーム型ツィーターを搭載しています。
ダイアフラムはドイツ・クルトミューラー社の特注品で、素材に特殊プラスチックを用いてエッジごと一体成型しています。これによりハードドーム型の切れ込みの良い音と、ソフトドーム型の柔らかい音の両方の特長を得ています。
ネットワーク部ではLC共振による過渡特性の劣化防止を特に留意して設計されています。
歪の最大原因となるL(チョークコイル)芯には低歪率のE型オリエントコアを採用しています。また、コンデンサには無極性電解コンデンサを選別して使用しています。
高域用に連続可変式のレベルコントロールを搭載しています。
エンクロージャーには密閉方式を採用しています。また、左右対称のユニットレイアウトを採用することで均整の取れたセパレーション特性を得ています。
外観はブビンガ木目仕上げが施されています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:20cmコーン型 高域用:2.7cmドーム型 |
インピーダンス | 6Ω |
最大許容入力 | 50W |
出力音圧レベル | 93dB/W/m |
周波数特性 | 50Hz~20kHz |
クロスオーバー周波数 | 2.5kHz |
レベルコントロール | 高域連続可変式 |
エンクロージャー仕上げ | ブビンガ突き板 |
外形寸法 | 幅260x高さ470x奥行260mm |
重量 | 8.7kg |