SANSUI TU-555
¥28,900(1968年6月発売)
解説
FETと3連バリコンを使用したFM/AMチューナー。
FMフロントエンドには、3連バリコンとRF段にFETを使用し、高感度を実現しています。
また、AGC回路の採用により、強電界での選択度も改善しています。
4段IF増幅、3段リミッター回路により、十分なリミッター効果を得る事で雑音多発地区や山間僻地の弱電界地区での受信を容易にしています。
FMフロントエンド、FM、AM部の電源はツェナー・ダイオードによる安定化電源を採用しています。
特にフロントエンドは局発を完全に温度補償をし、さらに電源の安定化で局発ドリフトを最小限にして、AFC回路を除く事に成功してます。
FMマルチ回路には安定度と信頼性の高いスイッチング方式を採用しています。
ノイズキャンセラーは、従来のハイカット方式をやめ、周波数の高い可聴範囲をカットする事無くステレオ受信時のノイズのみを除く事が出来る方式を採用しています。
局間のノイズを消し、静かな選局が出来るミューティングスイッチを搭載しています。
メーターおよびミューティング専用アンプを特に設けており、同調指示には大型メーターを採用して見やすくしたピンポイントチューニング回路となっています。
このため、同調点をシャープにして電波の中心を確実に合わせられます。
純電子式FMステレオ/モノ切替回路を搭載しており、FM-AUTOではFM放送がモノからステレオになると電子スイッチが自動的に動作します。
また、ステレオ放送の確認が出来るステレオインジケーターを搭載しています。
300Ωと75Ωの2岐路のインピーダンス端子を搭載しています。
FMアンテナには近距離、遠距離用アッテネーターがつけられているため、強電界地区でも歪の無い受信が可能です。
AM用アンテナは高感度フェライト・バーアンテナを採用しています。
また、外部アンテナも使用が可能です。
出力回路はどのようなアンプにも接続できるようHigh、Lowの2段に切替が可能なスイッチを搭載しています。
また、FMマルチプレックスのセパレーション・アジャスターもつけられています。
別売りで専用ウッドケースがありました。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FM部> | |
受信周波数 | 76MHz~90MHz |
感度 | 2μV±3dB(20dB quieting) 2.5μV±3dB(IHF) |
高調波歪率 | 0.8%以下 |
SN比 | 60dB以上 |
選択度 | 45dB以上 |
キャプチャーレシオ(IHF) | 3.0dB |
イメージ比 | 50dB以上 |
IFリジェクション | 60dB以上 |
スプリアス・ラディエーション | 34dB以下 |
スプリアス・レスポンス・リジェクション | 60dB以上 |
FMステレオ・セパレーション | 35dB以上 |
ローカル/ディスタント | Local:attenuate 20dB Distant:direct |
アンテナ入力 | 300Ωバランス 75Ωアンバランス |
<AM部> | |
受信周波数 | 535kHz~1605kHz |
感度(IHF) | 20μV±3dB(1MHz) |
イメージ比 | 40dB以上(1MHz) |
IFリジェクション | 60dB以上(1MHz) |
選択度 | 20dB以上(1MHz) |
出力レベル/インピーダンス | 1.5V以上/10kΩ以上 |
<総合> | |
付属機構 | FET・FMフロントエンド ダイヤルチューニング FMステレオ・オート FMステレオインジケーター FMローカル/ディスタントスイッチ MPXノイズキャンセラー フライホイール同調 FMミューティング ピンポイント同調回路 AMフェライトバーアンテナ 出力レベルアジャスター PBシリーズペアデザイン |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 10VA |
外形寸法 | 幅292x高さ111x奥行267mm |
重量 | 3.9kg |
別売 | ウッドケース C-10 |