SANSUI D-770R
¥79,800(1982年頃)
解説
コンピュ・リバースやドルビーCを搭載したオートリバースデッキ。
リバースメカニズムにはコンピュ・リバースを採用しています。これは、オートリバース制御専用コンピューターと赤外線フォトカプラーによるセンサー、4トラック・インラインヘッドで構成されており、音が出るまでわずか0.6秒の瞬転リバースを可能にしています。
しかも、ヘッドは固定式となっており、ヘッドを上下させたり回転させたりするメカニズムを必要とせず、スピーディで安定性の高いリバースを実現しています。
ヘッドにはハードパーマロイヘッドを採用しています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーCを搭載しています。
ドルビーCではノイズの目立低レベル時において一旦信号レベルを上げて録音し、再生時に元のレベルまで引き下げる2段スライディング・バンド方式によって20dBものノイズ低減を実現しています。さらに、高域リニアリティも改善しています。
また、タイプ切り替えスイッチを搭載しており、従来のドルビーBタイプも使用できます。
デュアル・メモリーリピート機能を搭載しています。
この機能は任意の2点間をリピートするもので、スタート時のカウンターモードの数字とストップ時の数字を記憶させ、その間を連続再生します。また、コンピュリバースによってA面からB面、B面からA面のリピート動作も可能です。
マイコン制御によって4桁カウンターとリアルタイムカウンターが表示できるデュアルモード電子カウンターを搭載しています。
リアルタイムカウンターでは、電源周波数同期をタイムベースに誤差を追い詰め、ストップウォッチ方式でテープ走行時間を分秒表示で表示しています。
前後15曲の飛越選曲が可能なA面B面連続AMPS機能を搭載しています。
曲間に4秒以上の無音部分があれば前後15曲までの頭出しが可能で、曲数の表示はLEDインジケーターで知らせます。また、A面プレイ後に頭出ししたい曲がB面にある時もリバースによってB面へ移動し、目的の曲を正確に頭出しします。
その逆にB面からA面の場合でも頭出しできます。
メカニズム部は、メカニズム駆動用にDCモーターを用いた2+1モーターシステムを採用しています。
キャプスタン駆動用には電子制御DCモーターを採用しています。
走行方向を知らせるディレクションインジケーターを搭載しています。
電源を切る前の方向を記憶するため、フォワードでもリバースでも両方向留守録が可能です。
4秒オートRECミュートを搭載してます。
録音・再生切替式タイマーREC/PLAYスイッチを搭載しています。
12ドットLEDピークレベルメーターを搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック2チャンネルステレオ往復録音再生 |
ヘッド | 録音&再生:4トラック4チャンネルハードパーマロイヘッド 消去:ダブルギャップ・フェライトヘッドx2 |
モーター | キャプスタン用:電子制御DCモーター リール用:DCモーター メカ駆動用:DCモーター |
ワウ・フラッター | 0.045%以内(WRMS) ±0.08%(W.peak、EIAJ) |
早巻時間 | 約80秒(C-60) |
周波数特性(-20VU) | メタルテープ:20Hz~19kHz(35Hz~18kHz ±3dB) CrO2:20Hz~18kHz(35Hz~17kHz ±3dB) LH:20Hz~17kHz(35Hz~16kHz ±3dB) |
SN比(録再、1kHz、信号レベル 3% 3次高調波歪、メタルテープ) |
ドルビーoff:60dB以上 ドルビーB:5kHz以上で10dB改善 ドルビーC:1kHz以上で20dB改善 |
入力感度/インピーダンス (1kHz、0VU) |
Mic:0.4mV/200Ω~5kΩ Line:70mV/47kΩ |
出力レベル(1kHz、0VU) | Line:350mV/47kΩ ヘッドホン:100mV/8Ω |
消費電力 | 27W |
外形寸法 | 幅430x高さ111x奥行324mm |
重量 | 6.6kg |
付属 | ピンプラグコード2本 クリーニング棒1袋 |