SANSUI CD-α617D Extra
¥69,800(1989年頃)
解説
D/A変換システムにNew L.D.C.Sを搭載したCDプレイヤー。
D/A変換部には、MASH方式によるNewリニア&ダイレクトD/Aコンバーションシステムを搭載しています。
MASH方式は、1個の基準器だけを使い、デジタル入力情報に応じたオン/オフを行う事によりデジタル出力を得ています。この基準器は水晶発振による周波数を基準値としているため、高精度なものとなっており、さらに瞬時の電圧出力が「0」と「1」だけしかないために桁変化が起こらず、ゼロクロス歪やノンリニア歪の発生が原理的にありません。
また、高次のオーバーサンプリングとノイズシェイピングを同時に行うことでS/Nも改善しており、量子化雑音の分布形体を、低域で少なく高域では急激に増加する微分特性を持たせたノイズシェイピングにより高精度を得ています。
D/Aコンバーターの出力をバランス化し、アースラインへの不要な高周波成分の流入を防ぐ、ディスクリート構成のバランスローパスフィルターを採用しています。
メカ部には、駆動トルクの強力なリニアモーターを採用しており、高速アクセス性能と静粛性を実現しています。
また、メカシャーシ、サブシャーシからプレイシャーシをコイルスプリングとオイルダンプで、4ヶ所をフローティングしたトリプルシャーシ構造となっており、防振効果を向上しています。
さらに、トレイローディングメカとメカシャーシアップ・ダウンには独立したモーターを配して、スムーズなメカニズム動作を確立しています。
ディスクトレイの素材には、高い剛性と弾性とともに、優れた振動吸収特性をそなえた液晶ポリマーを採用しています。これにより安定したトレースが得られ、再生音のクオリティを確保しており、さらに膨張係数も低いため優れた寸法精度を実現しています。
CDプレイヤーに使用されている4つのサーボが音質に大きく影響を与えるのを考慮し、新たにサーボドライブアンプのクロスオーバー歪を打ち消すNewダイナミックサーボシステムを搭載しています。
電源部では独立6安定化電源を採用しており、アナログ系、デジタル系、DAC部、サーボ系、表示管の電源を、それぞれ別巻線として、電気的な影響を排除しています。
動作状態や、経過時間と残量時間などの同時表示が可能なFLディスプレイを搭載しています。
また、リモコン操作により表示のON/OFFが可能で、リスニング時にOFFにすることでFL管のノイズをカットできます。
テープなどへの録音の際に便利なCOMPUEDIT機能を搭載しており、A/B面に入る曲を自動的にプログラムし、手軽に素早くテープ作りが可能です。
TIME EDITでは、全曲の中から指定した時間に収録できる曲の選曲を行うもので、テープの録音時間にあった録音が可能です。
また、プログラムEDIT機能は、あらかじめプログラムされた曲目の中から、指定した時間に収録できる曲の選曲を行えます。
バリアブルスキャンや後追いメモリー、ランダムプレイ、リピート機能などを搭載しています。
別売りでサイドウッドがありました。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
読取り方式 | 非接触光学方式 |
ピックアップ型式 | ハイプレシジョン・3ビーム半導体レーザー方式 |
回転数 | 200rpm~500rpm |
チャンネル数 | 2チャンネル |
D/Aコンバーター | 1ビット・リニア&ダイレクトコンバーションシステム(4DAC) |
周波数特性 | DC~20kHz ±0.3dB |
高調波歪率 | 0.003%以下(1kHz) |
ダイナミックレンジ | 98dB以上(EIAJ) |
ワウ・フラッター | 測定限界値以下 |
SN比 | 103dB以上(EIAJ) |
出力電圧 | 2V |
定格消費電力 | 17W |
外形寸法 | 幅430x高さ127.5x奥行397.5mm |
重量 | 8.8kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RS-1110 |
別売 | リアルサイドウッド SW-CD1(¥10,000) |