オーディオの足跡

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SAX-300の画像
 解説 

SAXシリーズの完成品として絶賛され、ベストセラーとなったAM/FMマルチ・ステレオアンプ。
総合型アンプの音はセパレートアンプに劣るという固定観念を払拭するため、プリメインアンプにチューナーを加えた"マニアのためのアンプ"として開発されました。

オーディオ部に総合アンプで初めての三極出力管6R-A8P.P.を採用しており、大出力、低歪化を図っています。
また、アウトプットトランスにはあえてコストを考えずに30W型クラスの大型トランスを各チャンネルに採用しています。

中間アンプにおける歪の低減を考慮し、カソード・フォロワードライブによるNF型トーンコントロールを採用しています。これにより、ボリュームの中点で特性にうねりが生じず、低域から高域にわたりくせの無い特性が可能になっています。

録音端子には、出力インピーダンスの高い従来のプレート方式を改め、カソード・フォロワー方式を採用しています。

ヘッドアンプにはシリコン・トランジスタ(マイクロ・セップ)を採用しています。
さらに、二段目を直流点火することによりハム、ノイズの絶無を図っています。

FMマルチ回路にはスイッチング・マトリックス方式を採用しています。

ハイフィルター、ローフィルター、ラウドネス・コントロール、ヘッドホンジャック、テープモニター、DINソケットなどのアクセサリー回路を搭載しています。

AM部にはAMフェライトアンテナを内蔵してます。

機種の定格
型式 AM/FMマルチ・ステレオアンプ
<プリメインアンプ部>
定格出力(IHF) ミュージックパワー:30W
実効出力:14W/14W
ステレオ実効出力:13W+13W(両ch同時動作)
全高調波歪率 0.8%(定格出力)
パワーバンドウィズ(IHFM) 20Hz~20kHz(歪率 0.8%)
周波数特性 AUX:20Hz~20kHz ±1.5dB(常用出力)
ハム及び雑音(IHF、定格出力) AUX:70dB
Tape:70dB
チャンネルセパレーション Phono:50dB
AUX:50dB
残留雑音 2mV(8Ω端子)
負荷インピーダンス 8Ω、16Ω
ダンピングファクター 22
入力感度/インピーダンス(実効出力、1kHz) Phono MAG:2.6mV/100kΩ
Tape Head:2.1mV/100kΩ
AUX:260mV/3MΩ
Tape Mon Pin、Din:260mV/125kΩ
録音出力 Rec Out(Pin):40dB(Phono入力に対して100倍)
Rec Out(Din):34dB(Phono入力に対して50倍)
イコライザー特性 Phono MAG:RIAA
Tape HEAD:NAB
トーンコントロール Bass:50Hz、±13dB
Treble:10kHz、±12dB
ラウドネスコントロール 50Hz +1dB、10kHz +5dB
ノイズフィルター 10kHz -10dB
付属回路 モードスイッチ:Stereo⇔mono
セレクタースイッチ
テープモニター
ヘッドホンジャック
DINコネクター
トランジスタヘッドアンプ
<FMチューナー部>
受信周波数 76MHz~90MHz
実用感度 4μV(S/N 30dB、30%MOD)
イメージ比 35dB
S/N比 50dB
全高調波歪率 0.6%(入力60dB30%84MCにて)
周波数特性 20Hz~15kHz ±2dB
<FMマルチプレックス部>
チャンネルセパレーション 35dB
周波数特性 50Hz~15kHz ±2dB
全高調波歪率 1%
付属回路 チューニングメーター
FM-AFC
ステレオインジケーター
<AMチューナー部>
受信周波数 535kHz~1605kHz
感度 20μV(S/N 20dB、30%MOD、1MC)
選択度 20dB(±10kHz)
付属回路 バーアンテナ
チューニングメーター
<総合>
使用半導体
真空管(18個) 6AQ8:6個
6BA6:3個
6BE6:1個
6EL8:1個
12AX7:2個
12AU7:1個
6RA8:4個
トランジスタ 2SC-402:2個
シリコンダイオード SW-0.5d:4個
SW-0.5a:1個
ゲルマニウムダイオード OA91:12個
バリキャップ IS-352:1個
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 200VA
外形寸法 幅460x高さ150x奥行328mm
重量 16.5kg