SANSUI BA-90
¥36,300(1968年8月発売)
解説
音の透明さを追求して開発された、コンパクトなオールシリコントランジスタパワーアンプ。
データだけでなく、繰り返しの試聴テストにより、低域の音の伸びや小出力時の歪の低減を追求しています。
出力回路はPNPトランジスタによるプリドライバとローノイズトランジスタの三段直結回路を採用しており、低域や小出力時の歪率、IM歪率を改善しています。
また、バッファアンプを設けることにより、入力アジャスターに関係なく、入力インピーダンスを一定に保っています。
ダンピングファクター切替スイッチを搭載しており、スピーカー駆動の最適値に合わせることでより忠実な再生を可能にします。
出力端子が誤ってショートした際に、パワートランジスタが破損しないように保護回路を搭載しています。
この保護回路にはサンスイ独自の純電子式PSC回路が採用されており、さらに速断ヒューズを組合わせてより安全性を高めています。
ヘッドホンジャックを搭載しています。
パワートランジスタをアルミ・エクストルージョンのヒートシンクにマウントして放熱効果を挙げています。
左右独立のスピーカーフェーズ切替スイッチを搭載しており、スピーカーの位相をスイッチで切替可能です。
オーラル/ナル・バランススイッチを搭載しており、スイッチをテストにすると、左右スピーカーはシリーズ接続され、正常にバランスがとれていると音が無くなり、簡単に左右のバランスを調整できます。
左右独立のボリュームを搭載しており、それぞれ単独に調整できます。
どのようなプリアンプにも使用できるよう入力レベルのアジャスターを搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
実効出力 | 32W/32W ±1dB(4Ω) 28W/28W ±1dB(8Ω) |
ミュージックパワー(IHF) | 90W ±1dB(4Ω) 70W ±1dB(8Ω) |
高調波歪率 | 0.3%以下(常用出力時) 0.1%(1/2出力時) 0.1%(1/10出力時) |
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) | 0.3%以下 |
パワーバンドウィズス(IHF) | 15Hz~40kHz(8Ω) |
周波数特性(常用出力) | 15Hz~100kHz ±1dB |
入力感度(定格出力時) | 1V ±3dB |
入力インピーダンス | 100kΩ以上 |
負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
ダンピングファクター | Low:10(8Ω) High:50(8Ω) |
ハム及び雑音(IHF) | 80dB以上 |
チャンネルセパレーション | 50dB以上 |
電源電圧 | AC100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 160VA |
外形寸法 | 幅187x高さ111x奥行363mm |
重量 | 7.5kg |