SANSUI B-2102 MOS VINTAGE
¥350,000(1988年頃)
解説
パワーアンプの本質を追求し、シンプル化に徹して開発されたステレオパワーアンプ。
回路構成には、ダイアモンド差動回路の初段をFETカスケードとし、接続した機器のインピーダンスの違いによる影響を軽減したNEWダイアモンド差動回路を採用しています。
これにより回路全体の低インピーダンス化を図り、安定した動作を実現しています。
出力段にはMOS FETを採用しており、優れた周波数特性と過渡特性を得ています。
電源部にはアース回路と無関係なクローズドループとしたバランス電源構成を採用しています。
さらに、B-2102MOSVintage専用に開発したカスタムメイドの重量級トランスやオーディオ用電解コンデンサー、ファーストリカバリーダイオードを採用し、低インピーダンス化、ハイスピード化を徹底しています。
ボリュームには、ディテントボリュームをパラ接続で使用し、接触抵抗を半分とし音質劣化を防ぎ、さらに左右独立としています。
また、クラッチ機構を採用した連動タイプとすることで、音量の微調整も可能としています。
左右対称にパワーアンプブロックを配置して相互干渉を排除したツイン・モノラル・コンストラクションを採用しています。
これにより電源部からの最短距離での接続も可能にしています。
フロントパネルには6mm厚のアルミを使用しており、3mmボンネットパネルや不要反射音を吸収する8.0mm厚フェルトを内装したサイドパネルなどを採用しています。
また、底板には純銅板と銅メッキシャーシの2重シャーシ、フェルト張り純銅無垢大型インシュレーターにより内部干渉と外部振動の影響を排除しています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
実効出力(10Hz~20kHz、両ch動作) | 150W+150W(6Ω) 110W+110W(8Ω) |
全高調波歪率(10Hz~20kHz) | 0.008%以下(8Ω) |
混変調歪率 | 0.008%以下(8Ω) |
ダンピングファクター | 200(1kHz、8Ω) |
周波数特性 | DC~300kHz +0 -3dB |
入力感度/入力インピーダンス(1kHz) | 0.5V/10kΩ |
SN比(Aネットワーク) | 110dB以上 |
エンベロープ歪 | 測定限界以下 |
TIM歪(SAWTOOTH) | 測定限界以下 |
スルーレイト(8Ω) | 150V/μsec |
ライズタイム | 0.5μsec |
チャンネルセパレーション(1kHz) | 80dB以上 |
サブソニックフィルター(バリアブル入力) | 10Hz(-3dB)、6dB/oct |
負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 350W |
外形寸法 | 幅450x高さ176x奥行477mm |
重量 | 35.0kg |