SANSUI AU-999
¥85,000(1970年2月発売)
解説
サンスイのPBシリーズの最高級モデルで、AU-777Dのグレードアップ版にあたるプリメインアンプ。
より忠実な音の再生を目指し、徹底的なヒアリングテストを積重ねて開発されました。
メインアンプ部は2段差動増幅回路、出力コンデンサーレスのプラス・マイナス2電源の完全直結方式を採用しています。これにより超高域から超低域までNFBが均等になり、諸特性を改善しています。
イコライザー段は、ノイズの少ないPNPシリコン・トランジスタを3段E-E NF型で採用しており、ローノイズ、低歪率、広ダイナミックレンジ、高安定度を得ています。
増幅回路には極力直結回路を用いており、カップリング・コンデンサーの必要な部分は極力マイラー・コンデンサを使い、高域での位相歪が大きく伝送特性の悪い電解コンデンサを追放しています。
トーンコントロール部にはサンスイ独自のトリプル・トーンコントロールを採用しており、Bass、Trebleだけでなく、Midrangeの調整も可能です。
それぞれディフィートと上昇・下降点が2周波数に切替えられるトーンセレクター、正確な調整ができる低・高音2dB、中音1dBステップのクリックステップ式を採用しています。
プリ・メイン部を切離して単独使用が可能です。
2台のテープデッキが同時に使用できTapetoTapeリプリント・スイッチを搭載してます。
また、ステレオバランス・チェック回路、レベルアジャスター、NF型ロー/ハイフィルター、チューナーセレクター、マイク入力ジャック、ミューティングスイッチ、プログラムインジケーター、ヘッドホンジャック、DINコネクターなどを搭載しています。
ウッドケースは別売りでした。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
<パワーアンプ部> | |
実効出力 | 70W/70W(4Ω) 80W/80W(8Ω) |
ミュージックパワー(IHF) | 180W(4Ω) 140W(8Ω) |
全高調波歪率 | 0.4% |
混変調歪率 | 0.4% |
パワーバンドウィズ(IHF) | 10Hz~30kHz |
周波数特性 | 5Hz~100kHz |
ステレオセパレーション | 50dB |
ハム及び雑音 | 100dB |
入力感度/インピーダンス | 1V/40kΩ |
負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
ダンピングファクター | 45(8Ω) |
<プリアンプ部> | |
定格出力 | 1V |
全高調波歪率 | 0.1% |
周波数特性 | 15Hz~70kHz |
ハム及び雑音(IHF) | Phono1、2:80dB Mic:80dB Tuner、Aux:85dB |
入力感度 | Phono1、2:2mV Mic:3mV Tuner、Aux、Tape mon(Pin/Din):200mV |
録音出力 | Tape rec(Pin):200mV Tape rec(Din):30mV |
トーンコントロール | Bass:+12dB~-8dB(20Hz) Midrange:±5dB(1kHz、2kHz) Treble:+12dB~-8dB(20kHz) |
トーンセレクター | Bass:Defeat、200Hz、400Hz Midrange:Defeat、1kHz、2kHz Treble:Defeat、6kHz、3kHz |
ローフィルター | -20dB(20Hz) |
ハイフィルター | -18dB(20kHz) |
ミューティング | -20dB |
<その他> | |
消費電力 | 370W |
外形寸法 | 幅461.5x高さ155x奥行316mm |
重量 | 17.5kg |
別売 | ウッドケース C-17(¥3,900) |