Pioneer TX-100
¥60,000(1971年頃)
解説
受信精度、機能、音質など、全てのクオリティを重視したAM/FMステレオチューナー。
FMフロントエンドは周波数直線型の4連バリコンを使用し、高周波増幅を2段行っています。
初段にはMOS FET、2段目には接合型FETを使い、さらにMOS FET使用のミキサー回路、安定したコルピッツ型の局部発信回路が加わった回路構成となっています。
これにより、優れた妨害排除特性を実現しています。
FM IF部には4つのICと2つのクリスタルフィルターを使用した5段増幅回路を採用しています。
AMチューナー部には3連バリコンと高周波増幅一段の回路を採用しています。また、AGC回路を使用しているので、大入力に対しても安定しています。
付属のフェライトバーアンテナは自由に方向を変えられるユニークなものとなっています。
ダイアルスケールはワイド型を採用し、FM目盛は等間隔のリニアタイプとなっています。
さらに、2メーターと大型フライホイール使用の同調メカの採用により、より正確な同調点をキャッチできます。
AMとFMの出力レベルを別々にコントロールできます。
アンテナの最良方向を選べるマルチパス端子を搭載しており、別売りのステレオディスプレイ(SD-100)やオシロスコープを接続し、アンテナ波形を見ながら最良のアンテナ方向を決定できます。
FMチューニングの際に発生する局間ノイズをカットするミューティングスイッチを搭載しています。
さらに、ミューティングレベルをコントロールできます。
ヘッドホン用アンプを内蔵し、アンプがなくてもヘッドホンで楽しめます。
Tape Rec端子を搭載しており、テープデッキを直接つないで録音ができます。
MPXノイズフィルターなどの付属回路を搭載しています。
機種の定格
型式 | AM/FMステレオチューナー |
<FMチューナー部> | |
実用感度 | 1.7μV(IHF) |
キャプチャーレシオ | 1.5dB(IHF) |
実効選択度 | 70dB以上(IHF) |
イメージ妨害比 | 100dB以上(82MHz) |
IF妨害比 | 100dB以上(78MHz) |
スプリアスレスポンス | 110dB以上(82MHz) |
AM抑圧比 | 55dB以上 |
S/N | 70dB以上 |
高調波歪率(100%変調) | mono:0.3%以下 stereo:0.5%以下 |
同調指示器 | 2メーター方式(シグナル、チューニング) |
ミューティング | ON-OFF可能 |
ステレオセパレーション | 40dB以上(1kHz) |
残留キャリアーレベル | 50dB以上 |
アンテナ | 300Ω平衡型 75Ω不平衡型 |
付属回路 | マルチパス端子 MPXノイズフィルター(ON-OFF) |
<AMチューナー部> | |
実用感度 | 8μV(IHF) |
イメージ妨害比 | 80dB以上(1MHz) |
IF妨害比 | 75dB以上 |
S/N | 55dB以上(30%変調、74dB入力にて) |
アンテナ | フェライトバーアンテナ |
同調指示器 | メーター指示 |
<総合> | |
出力電圧(100%変調) | FM:最大2.4V~最小80mV AM:最大1.8V~最小60mV |
録音出力 | 750mV(端子開放、1kHz、FM100%変調) 600mV(端子開放、1kHz、AM100%変調) |
ヘッドホン出力 | 30mV/8Ω(1kHz、FM100%変調) |
付属回路 | 出力レベルコントロール(FM、AM、ヘッドホン) |
消費電力 | 定格:27W |
外形寸法 | 幅430x高さ145x奥行345mm |
重量 | 8.5kg |