Pioneer F-535
¥29,800(1989年発売)
解説
サイレントサーボ回路やCCTS回路を採用し、ノイズを改善したデジタルシンセサイザーチューナー。
従来のチューナーでは、チューニング完了後もPLL回路やマイコン部が動作しており、PLL回路からは高調波及びPLLループに起因するノイズ、マイコン部からはクロック周波数の高調波などの悪影響が起きていました。
F-535に搭載されたサイレントサーボ回路では、チューニング完了後にPLL回路やマイコン回路を停止させアナログチューナーとして受信させるため、これらによるノイズが原理的に発生せず、ノイズの低減に成功しています。
受信周波数とアンテナ段の共振周波数を等しくして高感度な受信を可能にしたCCTS回路を搭載しています。
これにより歪を低減しています。
AMサーボ回路を搭載しており、AM受信時にAGC(オートマチック・ゲイン・コントロール)動作していますが、これを受信時と受信完了時に適切な状態とすることで、歪を低減し、AMの低域の歪と高域の周波数特性を改善しています。
FM/AMランダム24局プリセットを搭載しており、プリセットしたい周波数にチューニングボタンで調節し、メモリーボタンを押した後、ディスプレイ部が点滅した状態で任意の選局ボタンを押せばプリセットが完了します。
振動減衰特性に優れたハニカムシャーシや大型インシュレーターを採用しています。
また、高音質コンデンサーや抵抗などの音響部品を採用しています。
ステレオ/モノ、AMサーボやサイレントサーボON/OFFがメモリーできる
モードメモリーを搭載しています。
見やすいデジタル・シグナルレベル表示を採用しています。
DX/LOCALモードメモリー搭載。
機種の定格
型式 | FM/AMデジタルシンセサイザーチューナー |
<FMチューナー部> | |
受信周波数 | 76MHz~90MHz |
実用感度 | mono:13.2dBf(1.26μV/75Ω) |
S/N50dB感度 | mono:17.2dBf(2.0μV/75Ω) stereo:37.2dBf(20.0μV/75Ω) |
SN比 | mono:82dB stereo:79dB |
高調波歪率(1kHz) | mono:0.05% stereo:0.06% |
実効選択度 | 60dB(400kHz) |
ステレオセパレーション | 1kHz:44dB |
周波数特性 | 30Hz~15kHz ±0.8dB |
イメージ妨害比 | 65dB |
IF妨害比 | 110dB |
AM抑圧比 | 57dB |
アンテナ入力インピーダンス | 75Ω不平衡型 |
<AMチューナー部> | |
受信周波数 | 522kHz~1629kHz |
実用感度(付属ループアンテナ) | 350μV/m |
選択度 | 40dB |
SN比 | 54dB |
イメージ妨害比 | 40dB |
IF妨害比 | 55dB |
定格歪率(AMサーボON) | 0.19%(1kHz) 0.4%(100Hz) |
アンテナ | ループアンテナ(付属) |
<総合> | |
出力レベル/インピーダンス | FM(100%変調):650mV/5.1kΩ AM(30%変調):150mV/5.1kΩ |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力(電気用品取締法) | 10W |
外形寸法 | 幅420x高さ85.5x奥行318mm |
重量 | 3.5kg |