Pioneer S-HE7
¥60,000(2台1組、1992年頃)
解説
バーチカルツイン・システムの開発によって培われた波面コントロール技術と、ハイスピード化技術をベースに、新しい高感度技術から開発されたスピーカーシステム。
低域には、振動板に14cmALCC(アルギン酸コンポジットコーン)を用いたウーファーを2個搭載しています。
この振動板は、高剛性物質とパルプの結合力を高めるため、昆布などの海藻から抽出して繊維化したアルギン酸繊維を混抄しており、このアルギン酸繊維がバインダーとして働く事で結合力を大幅に向上しています。
高域には2.0cmのドーム型トゥイーターが採用されています。
振動板には、純度99.9%のピュアなセラミックカーボンと、カーボン純度99.99%のセラミックグラファイトの複合材から生まれたニューセラミックカーボンを採用しています。
さらに、前面に新形状のクロスシェイプドW.F.(ウェイブフロント)ダイレクターを採用しており、波面コントロール技術によりリスニングポイントで波面、音像定位、音場感などをコントロールしています。
特に新形状のホーンは垂直・水平方向の志向性に優れており、横置き、縦置きの両方に対応しています。
また、ダイレクターが不要振動を発生しないように、ダイレクター周辺に制振効果のあるパッキンを付加しています。
各ユニットの磁気回路は、キャンセリングマグネットによる防磁型となっています。
ユニットの振動が、バッフルに伝わる事で付帯音がついて再生音を濁すの防ぐため、フルミッドシップマウントを採用しています。ウーファー、トゥイーターともにエンクロージャー内部にしっかりと固定しており、ユニットの振動をバッフルに伝えず、不要振動を抑えています。
エンクロージャーはバスレフ効果を高めるため、ダブルダクトを採用しており、音源位置の集中化と対称位置によって音像定位を改善しています。また、ダクト開口部はラウンド処理を施しており、ダクトの風切り音と回折を低減しています。
仕上げは、裏面を含めた6面全てをレディッシュダークブラウンカラーの花梨調仕上げとしており、ラウンドバッフルによって音の回折を低減しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式 ・ブックシェルフ型・防磁設計 |
使用ユニット | 低域用:14cmコーン型x2 高域用:2cmドーム型+W.F.ダイレクター |
インピーダンス | 6Ω |
再生周波数帯域 | 50Hz~40000Hz |
出力音圧レベル | 93dB/W/m |
最大入力 | 100W(EIAJ) |
クロスオーバー周波数 | 4000Hz |
外形寸法 | 幅250x高さ340x奥行256mm |
重量 | 7.1kg |