Pioneer S-55twinX
¥100,000(2台1組、1990年発売)
解説
棚置きできるサイズでフロア型スピーカーに匹敵する音場のスケール感を追求した小型バーチカルツイン・スピーカーシステム。
波面コントロール技術を導入したバーチカルツイン・システムを採用しており、「ウーファーとトゥイーターのエネルギータイムレスポンスを時間軸で調整」「ウーファーとトゥイーターの指向性を制御」「ネットワークなどの電気的な位相を合致させる」「バッフル形状により、波面回折を制御」の4点を改良しています。
低域にはパルプにアラミド繊維を混ぜて抄紙したオーブンコーンを採用しており、音速を高め適度な内部損失を得ることにより、低域の分解能を向上させています。
また、磁気回路にはアルニコマグネットを採用し、銅ショートリング、OFCボイスコイルとの相乗効果により低歪率化をはかっています。
高域には波面コントロール技術を取り入れたW.F.(ウェイブフロント)ダイレクターを採用した2.5cmドーム型トゥイーターを採用しています。
W.F.ダイレクターによりウーファーとのエネルギータイムを時間軸でコントロールし、さらにホーン形状によって指向性のコントロールを行っています。
振動板は、新開発ニューセラミックカーボンを採用しており、セラミックカーボンとセラミックグラファイトの複合材で、より高い音速と高内部損失を実現しています。
磁気回路にはアルニコマグネットを採用しています。
各ユニットはバッフルの不要振動を抑えるフルミッドシップマウントを採用しており、さらにシールドフレームでバッフルとユニットをシールドしています。
これにより、システム全体にわたって無振動・無共振化を徹底追及しています。
バッフルには30mmと厚く、楕円曲線ラウンドバッフルを採用することで、音の回折現象を抑えています。
また、表面に静電気で細かい繊維を吸着させる静電植毛を施しており、さらにバッフル取付穴まで植毛されているため、バッフルの不要振動、不要反射が抑えられています。
エンクロージャーは落ち着いたレディッシュダークブラウンカラーの花梨調仕上げとなっています。
スピーカーターミナルには、低域用と高域用の回路を分離して給電できるバイワイヤリング接続が可能な金メッキターミナルを採用しています。
また、金メッキショートバーが付属しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計 |
使用ユニット | 低域用:14cmコーン型x2 高域用:2.5cmドーム型+W.F.ダイレクター |
インピーダンス | 6Ω |
再生周波数帯域 | 45Hz~40000Hz |
出力音圧レベル | 91dB/W/m |
最大入力 | 150W(EIAJ) |
クロスオーバー周波数 | 2600Hz |
外形寸法 | 幅236x高さ460x奥行310mm |
重量 | 13.0kg |