Pioneer S-170II
¥45,000(1台、1983年発売)
解説
デジタル時代に対応するため、「音像リアリズム」に加え「EXTENDED RANGE」思想で開発されたスピーカーシステム。
低域には26cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットには2つのボイスコイルで電気的に低域の拡大をはかるEBD(Electronic
Bass Drive)方式を採用しています。この方式はメインボイスコイルのほかに、第2のローレンジボイスコイルにもネットワークから一定周波数以下の音楽信号を送り、ダブル駆動させるという構造となっています。これによりエンクロージャー容積にして約2倍にあたる豊かな低域を実現しています。
また、振動板には物性の優れたカーボングラファイトを採用しており、数々の特性を活かしきる技術によって微小入力から大入力まで高い忠実度を得ています。
中域には8.5cmコーン型ミッドレンジを搭載しています。
このユニットは振動板にカーボングラファイトコーンを採用し、センタードームにボロン合金を採用することで、トランジェント特性やパワーリニアリティに優れた音を実現しています。
高域にはパイオニア独自のダイレクトドライブ構造のリボン型トゥイーターを搭載しています。
振動板には軽くて剛性の高いベリリウムを採用しています。これはパイオニア独自開発の加工技術によるもので、加工が困難とされていたベリリウムの薄帯化を図るとともに、リブ補強を施してさらに剛体化し、均一なパワーリニアリティを実現しています。
振動支持系にはDRS(Dynamic Response Suspension)を採用しています。
内部損失が大きいウレタンロールエッジや、空気透過率の高い特殊繊維ダンパーを採用するなど、素材そのものから構造にいたるまで吟味されています。
ネットワーク部は低損失化と高耐入力化が図られてます。
また、チョークコイルを完全直交配置として、クロストークを極力低く抑えています。
エンクロージャーには左右対称設計を採用しており、音像定位を改善しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
ユニット | 低域用:26cmコーン型 中域用:8.5cmコーン型 高域用:リボン型 |
インピーダンス | 6.3Ω |
再生周波数帯域 | 35Hz~50000Hz |
出力音圧レベル | 93dB/W/m |
定格入力 | 40W |
瞬間最大入力 | 120W |
クロスオーバー周波数 | 800Hz、5000Hz |
外形寸法 | 幅325x高さ570x奥行315mm |
重量 | 16.8kg |