Pioneer CS-R70
¥40,000(1台、1973年頃)
解説
Rシリーズの3ウェイスピーカーシステム。
低域には30cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板には特殊コーティング処理が施された専用のFBコーンを採用しています。また、エッジには温度や湿度の変化の影響が少なく安定したポリウレタン発泡体を使用しており、低域の歪やエッジの共振を抑えています。
ボイスコイルには放熱効果の優れたアルミボビンに銅リボン線をエッジワイズ巻きしたロングボイスコイルを採用しています。これにより空隙利用率を向上し、能率、耐入力特性を大幅に向上しています。さらに純銅製キャップを装着したセンターポールの採用によって非直線歪や磁気歪を低減しています。
磁気回路には140φの大型フェライトマグネットを採用しています。
中域にはホーン型ミッドレンジを搭載しています。
このユニットは市販されていたスピーカーユニットPM-40と同等のもので、歪の原因となるエッジの輻射を避けるためダイアフラムパッキンに音道が設けられており、リアから発生する逆位相音との打消し効果によって歪を抑えています。
また、ヨーク内に吸音材を使用するなどの音質改善が図られています。特に、均一な指向特性・周波数特性を実現するため、ホーンカーブ及びフィン構造には独自の改良が加えられており4mmという分厚い構造となっています。さらに、ダイキャストホーンなので表面の仕上げ精度が高く、凹凸が少ないため特性の均一性が向上しています。
高域にはマルチセラータイプのホーン型トゥイーターを搭載しています。
ウーファー用ネットワーク部にはユニットとパラレルにインピーダンス補償(CR)回路が挿入されてます。これにより高域に向かって上昇するインピーダンス変化を抑えています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。また、内部のほぼ中央に吸音材による仕切りを設けることでハイカットフィルターとして働かせ、バスレフ効果を高めるとともに定在波の発生を防いでいます。
茶色のグリルが付属しています。また、別売オプションで青色と赤色のグリルがありました。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型 中高域用:ホーン型 超高域用:ホーン型 |
インピーダンス | 8Ω |
再生周波数帯域 | 35Hz~20kHz |
出力音圧レベル | 91dB/W |
最大入力 | 75W |
クロスオーバー周波数 | 700Hz、14kHz |
外形寸法 | 幅380x高さ660x奥行346mm |
重量 | 23kg |
別売 | 交換用グリルネット PP-70BE(青色、ペア、¥2,500) PP-70RD(赤色、ペア、¥2,500) |