Pioneer RT-61
¥61,500(1973年頃)
解説
オートリバース機能を搭載したステレオテープデッキ。
アイドラーを全く使用せず、キャプスタン、リール台ともにベルトドライブのオールベルトドライブ方式となっています。また、1モーター方式なので、きわめてシンプルなメカニズムで機械音の発生を断っています。
さらに、ヒステリシスシンクロナスモーターを採用することで、回転ムラやS/Nを改善しています。
また、センターキャプスタンドライブのシンメトリカル構造で、左右両方向とも全く同じ条件で働くため、安定したテープ走行を実現しています。
再生時にはオートリバースが働きます。
プッシュボタンによる手動逆転のほか、テープエンドにセンシングテープを貼っておく事で自動逆転します。
また、テープの両端に貼れば、連続長時間再生を繰り返すオートリピートも可能です。
逆転には、トルクの大きいモーターとオートクラッチを使用し、逆転に要する時間はわずか0.5秒となっています。
録音は正方向のみとなっています。
イージーローディング方式を採用しており、Stop時にはピンチローラーが本体内に沈み、Playで起き上る構造となっています。
ヘッドの前に障害物が無いので簡単にテープかけが出来ます。
スタンダードテープだけでなくL.H.テープにも対応するため、テープに合わせてデッキの特性を切り換えられるテープセレクターを搭載しています。
内蔵アンプには厳選したシリコントランジスタを使用したソリッドステートアンプを採用しています。
ヘッドカバーはワンタッチ開閉式でヘッドクリーニングや消磁の際に便利な構造となっています。
録音、再生のいずれの場合でも一時停止できるポーズレバーを搭載しています。
写真のメタルリール(PR-80)は別売りでした。
機種の定格
型式 | 再生オートリバースステレオテープデッキ |
動作方式 | 1モーターオールベルトドライブ センターキャプスタン機構 自動および手動逆転方式(再生のみ) |
ヘッド | 4トラック、2チャンネル録再ヘッドx1 4トラック、2チャンネル再生ヘッドx1 4トラック、2チャンネル消去ヘッドx1 |
モーター | ヒステリシスシンクロナスモーター |
テープ速度 | 19cm/s、9.5cm/s |
早巻き速度 | 約110秒(370mテープにて) |
回転ムラ | 0.12%RMS(19cm/s) 0.10%WRMS(19cm/s) |
S/N | LHテープ:56dB 一般テープ:53dB |
歪率 | LHテープ:1.0% 一般テープ:1.2% |
周波数特性(19cm/s) | 30Hz~20000Hz 50Hz~15000Hz±2dB |
入力 | マイク入力:0.3mV~240mV/50kΩ ライン入力:30mV~24V/330kΩ |
出力 | ライン出力:0.775V(レベルメーター0点にて) 録再ジャック:西ドイツDIN規格 ヘッドホンジャック:出力負荷8Ω、ステレオ用 |
使用半導体 | トランジスタ:14 ダイオード:6 |
付属機構 | テープセレクタースイッチ(LH、一般テープ) Pause(一時停止)レバー 四桁テープカウンター 開閉ヒンジ式ヘッドカバー |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 55W |
外形寸法 | 幅421x高さ378x奥行174mm |
重量 | 12kg |
別売 | メタルリール PR-80(¥1,200) |