Pioneer PD-UK5
¥58,000(1994年発売)
解説
イギリスのオーディオであるハイファイ・アンサー(現オーディオファイル)での執筆や、ハイファイチョイス誌での編集に携わったジョン・バンフォード氏が音決めを行ったUKシリーズのCDプレイヤー。
より自然な音質を追求しレガート・リンク・コンバージョンを搭載しています。
この回路では、ディスクに記録されている音楽信号のデータの間を自然界の音や楽器のもつ周波数成分を再現するのに適したなめらかな関数曲線で結んでいます。これにより、リンギング(波形の乱れ)の少ない、オリジナルの音楽信号に近い音の再現を可能にしています。同時に、1/f減衰特性にしたがった20kHz以上の音の再現を可能にし、よりなめらかで自然な再生音を得ています。
ディスクの不要振動を追放するため、メカニズムにはターンテーブル方式を採用してます。
ディスクをターンテーブル全面で支える事により、外部振動やソリのあるディスクにも強く、ディスクの不要振動を抑えています。さらに、大きな慣性モーメントにより、負荷変動にも強く、安定した回転性能を実現し、サーボ特性の劣化やジッターの発生も低減しています。
D/Aコンバーターには、パイオニアが独自に開発したハイスピード・パルスフローD/Aコンバーターを左右独立で採用しており、チャンネル間での相互干渉を低減しています。
このD/Aコンバーターではゼロクロス歪やグリッチノイズが原理的に発生しない1bit方式の特長を生かしつつ、再量子化ノイズの音質に与える影響を排除するため、ノイズシェイピングを384fsと高いオーバーサンプリング周波数で演算しています。これによりきめ細かい演算が可能となり、再量子化による可聴帯域内の雑音を大きく低減しています。さらに低次のノイズシェイパーを使用しているため、帯域外ノイズの影響も低く抑えられています。
また、マスタークロックを16.93MHzという低クロック周波数で動作させることにより、ジッターの影響も低減しています。
シンプル&ハイクオリティを追求するため、ダイレクトコンストラクションを採用しています。
ピックアップメカニズムをシャーシの中央に配置するセンタートレイデザインを採用し、さらにデジタル/サーボ回路、オーディオ回路、電源部などの主要回路を信号の流れに沿ってレイアウトし、ピックアップから出力端子までを最短距離で結んでいます。
これにより回路と回路の相互干渉を防止し、ノイズの飛びつきを低く抑えています。
電源部には、デジタル/サーボ回路用と、オーディオ回路用にそれぞれ独立させた2つのパワートランスを搭載しており、デジタル系とオーディオ系の相互干渉を防止しています。
また電源回路は3パート7レギュレーターを採用しており、デジタル/サーボ、D/Aコンバーター、オーディオの3パートを独立整流し、回路間の影響を排除しています。
シャーシにはハニカムシャーシを採用しており、不要振動を抑えています。
また、外部からの振動を吸収するため、ハニカム構造のインシュレーターを採用しています。
コンピュプログラムエディットやタイムフェードエディット、オートプログラムエディット、ピークサーチ、メモリーホールド機能を搭載しています。
ディスプレイoffスイッチを搭載しており、ディスプレイ点灯時のスキャニングノイズを排除することが可能です。
デジタル/アナログ切換えスイッチを搭載しています。
CD-DECKシンクロ端子を搭載しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
ピックアップ | 3ビーム半導体レーザー方式 |
周波数特性 | 2Hz~20kHz |
SN比(EIAJ) | 115dB以上 |
ダイナミックレンジ(EIAJ) | 99dB以上 |
チャンネルセパレーション(EIAJ) | 110dB以上 |
ワウ・フラッター(EIAJ) | 測定限界(±0.001%W.PEAK)以下 |
高調波歪率(EIAJ) | 0.0017%以下 |
出力電圧 | 2.0Vrms |
チャンネル数 | 2チャンネル(ステレオ) |
デジタル出力 | 光出力:-15dBm~-20dBm(波長660nm) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 11W |
外形寸法 | 幅420x高さ131x奥行286mm |
重量 | 5.0kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |