Pioneer PD-737
¥59,800(1989年10月発売)
解説
上級機の高音質思想を継承し、さらに多機能にも磨きをかけて誕生したCDプレイヤー。
正確なピックアップを実現するため、新開発のインテリジェント・デジタルサーボを搭載してます。
これは信号ピックアップに必要なサーボ回路を全てデジタル化したもので、ピックアップの経年変化による信号レベルの低下にも、ディスクごとに適切なサーボを自動設定することで、高安定再生を実現しています。
D/Aコンバーターに、左右各々に高精度ワンチップリアル18bitLSIを採用しており、これによりシンプルにストレートに使う事で持ち味を発揮させています。
しかも、リニアエンベロープD/Aコンバーターを搭載し、D/A変換の誤差を低く抑えるため、左右独立してMSB調整を行い各チャンネルのゼロクロス歪を低減しています。
デジタルフィルターには8fsで演算語長20x22ビットのLSIを採用し、忠実度を高めています。
信号経路を最短化するため、CDダイレクトコンストラクションを採用しています。
シンプルかつストレートなレイアウトに加え、サーボ回路のデジタル化により部品点数の削減も行っており、信号間の相互干渉を低減しています。また、電源回路も伝送経路の最短化、±電源の平衡化を図り、信号の流れとの干渉を排除しています。
電源トランスのオーディオ回路用の巻線に、+線と−線を同時に巻き込み、電源の±電圧と電源出力インピーダンスの平衡精度を高めるバイファイラ巻きを採用しており、安定したドライブを可能にしています。
また、4独立巻線・4独立電源・7レギュレーターを採用し、相互干渉を防止しています。
シャーシには、低周波数の外部振動に対して効果の高いハニカム・シャーシに極細パイルを静電植毛したものを採用しています。これにより、さらに高い周波数を持つ床からの反射や、ハニカム・シャーシ表面の微細振動を抑えています。
また、サイドウッドを採用することで、キャビネット全体の無共振化と高剛性化を高めています。
テープ時間をしてすると曲順通りにマイコンが自動プログラムするオートプログラムエディットや、テープ時間に合せて曲順もマイコンが自動プログラムするコンピュプログラム・エディット、10キーボタンで希望の時間を指定するとその時間になると自動的にフェードアウトしポーズになるタイムフェードエディット機能を搭載しています。
タイムロケーション機能を搭載しており、聴きたい場所を演奏時間で指定することで、自動でサーチし、演奏を開始します。
ディスプレイon/offスイッチを搭載しており、ノイズ発生を抑えています。
全曲の曲順をマイコンがランダムに選び出して演奏するプログラムランダムプレイ機能を搭載しています。
また、お気に入りのフレーズだけを次々と自動演奏するミュージックウインドウ機能を搭載しています。
ワンタッチでテープ編集が行えるデッキシンクロ機能を搭載しており、CD-DECKシンクロマークのついたパイオニアのカセットデッキで使用可能です。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
ピックアップ | 3ビーム半導体レーザー方式 |
周波数特性(EIAJ) | 2Hz~20kHz ±0.5dB |
SN比(EIAJ) | 110dB以上 |
ダイナミックレンジ(EIAJ) | 98dB以上 |
チャンネルセパレーション(EIAJ) | 106dB以上 |
ワウ・フラッター(EIAJ) | 測定限界(±0.001%W.PEAK)以下 |
全高調波歪率(EIAJ) | 0.0025%以下 |
出力電圧 | 2.0V |
チャンネル数 | 2チャンネル(ステレオ) |
デジタル出力 | 同軸出力:0.5Vp-p/75Ω 光出力:-15dBm~-20dBm(波長660nm) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W |
外形寸法 | 幅459x高さ124x奥行324mm |
重量 | 7.4kg |
付属 | リモコン |