Pioneer PD-7030
¥59,800(1986年発売)
解説
無共振思想の徹底化と、テープ編集にも便利な機能を搭載したCDプレイヤー。
悪影響を及ぼすディスク自身のわずかな振動を防止するため、素材と形状を改良し、素材面に新開発の特殊樹脂を採用したNewディスクスタビライザーを採用しています。
また、ボールベアリング4個で構成されたボール調心ディスクスタビライザーにより、ディスクスタビライザー側の回転軸をディスクテーブル側の回転軸と自動的に一致させる機構とすることで、ディスクスタビライザー側に必要な「遊び」は保たれたまま回転軸のズレを解消しています。
リニアサーボシステムを採用しており、ピックアップの基本特性をさらに改善し、アクチュエータ部分の不要な共振やクロストークを排除し、適切なサーボ特性とゲインコントロールで音飛びを防止しています。
ピックアップ部は新たに開発された小型ピックアップを採用しています。
新方式アクチュエータを採用しており、断面2次モーメントを十分確保しつつ計量化したレンズベースを、表面に特別な硬化処理を施したベリリウムカッパーのバネでサポートした構造となっています。
このバネは、振動力学的に考慮された波形形状となっており、シンプルな磁気回路で可動部重心を効率良く駆動し、サーボ回路と一体となってピットに追従しています。
また磁気回路は高内部損失のベースにサポートされ外部振動に強い構造となっています。
ボディは十分な剛性とコンパクトな形状を達成するため、箱型とし、肉薄の精密アルミダイキャストを採用しています。
高純度な伝送を追及するため、ピュアトランスミッションシステムを採用しています。
デジタル部ではディスクスタビライザーによるディスクの不要振動を低減し、外来ノイズによるデジタル信号への悪影響を排除しています。
またオーディオ部では、基板上のオーディオ回路間近にローノイズ低出力インピーダンスレギュレーターを配置し、各ブロック回路へは、インピーダンスの上昇を抑えて供給しています。
さらに、L、R共通のICの使用を排除し、L.R対称のストレートパターンとしています。
シャーシにはハニカム状のリブを入れることで高い剛性を実現しています。
さらに光学系メカニズムを外部振動から守るため、メカニズムのサポート部より重心を下にした低重心設計としています。
これにより、不安定な横揺れが減少し、さらに安定した信号読取りを可能としています。
インシュレーターには高剛性で振動減衰率の高い素材を使用しています。
また、振動を嫌う光学系の部分は、機器内のメカ部分のみをフローティングさせ、外部振動を遮断するオーディオインシュレーションを装備しています。
オートプログラムエディット機能を搭載しており、聴きはじめたい曲の番号と、再生させる時間を指示するだけで、時間内に何曲までフル演奏が可能かマイコンが判断し、自動的にプログラムします。
テープにダビングする際などに、片面ずつ録音できる時間をセットしておけば、曲の途中で終ることなどがありません。
ポーズプログラム機能を搭載しており、プログラムする曲間でポーズボタンを押すことで、ポーズもプログラムの中に組み込めます。
予約プログラム機能を搭載しており、通常のプレイで演奏中に聴きたい曲をプログラムをすると、その曲が終り次第プログラムプレイに移ります。
また、プログラムした曲をすぐに聴きたい時は、プレイボタンを押せば演奏中の曲を中断して、プログラムした曲を演奏します。
サブコード端子や、ボリューム付ヘッドホン端子を搭載しています。
現在演奏中の曲を、プログラム・キーを押すだけで即座にプログラムされるダイレクト・プログラム機能を搭載しています。
演奏状況などを表示するFL8桁ディスプレイを搭載しています。
CDをトレイにセットしておくと、電源が入れた時に自動的に一曲目から再生が開始します。
出力端子には金メッキ端子を採用しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
ピックアップ | 3ビーム半導体レーザー方式 |
DA変換 | 16ビット直線 |
周波数特性 | 4Hz~20kHz、±0.5dB |
SN比(EIAJ) | 98dB以上 |
ダイナミックレンジ(EIAJ) | 95dB以上 |
チャンネルセパレーション(EIAJ) | 94dB以上 |
ワウ・フラッター(EIAJ) | 測定限界(±0.001%W.Peak)以下 |
全高調波歪率(EIAJ) | 0.004%以下 |
出力電圧(EIAJ) | 2V±0.5V |
チャンネル数 | 2チャンネル(ステレオ) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W |
外形寸法 | 幅420x高さ84x奥行290mm |
重量 | 4.5kg |
付属 | リモコン CU-PD002 |