Pioneer PD-515
¥49,800(1988年発売)
解説
パイオニアのデジタル技術を投入して開発されCDプレイヤー。
8倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを採用しています。
44.1kHzでサンプリングされたデジタル信号を、8倍の352.8kHzに引き上げ、オーディオ帯域から不要な折り返しノイズを遠ざけています。これにより終段のアナログフィルターはゆるやかな特性を持つ低次のフィルターの使用が可能で、高域の位相まわりの少ない低歪率な音質を実現しています。
D/A変換部には、ビットの誤差にともなう歪の発生に着目したツイン・リニアエンベロープD/Aコンバーターシステムを搭載してます。上位ビットの誤差を適正値に一台一台調整することで低歪率化を図っています。
また、デグリッチ回路が不要のグリッチレスタイプなため、微小信号の再現性に優れています。
ディスクの不要振動を抑えるパイオニア独自のディスクスタビライザーを改良したマグネットクランプ方式ディスクスタビライザーを採用しています。
ディスクスタビライザーとディスクテーブルをマグネットの吸引力で固定し、さらに他の機構とは非接触の状態でディスクを回転させることにより、ディスク回転系で発生する振動を低減するとともに、振動がピックアップなどに伝わるの防止しています。
光学系メカニズムを外部振動から守るため、バラストベースを採用しています。
メカニズム部のサポート部より重心を下げ、不安定な横揺れを防ぐとともに、セラミック製メカサポート上に固定することにより音質向上を図っています。
シャーシにはハニカム状のリブを設ける事で構造的な強度を高めたハニカムシャーシを採用しています。
また、大型インシュレーターを採用することで外部振動を低減しています。
レーザー光でピット信号を読取り、RF信号に変換する際に、4つのフォトディテクタの先行の信号と後行の信号との間に、わずかな時間のズレが生じ、高域の位相差を発生させます。
これを改善するためにアキュフォーカスシステムを採用しており、先行信号を遅延させ、後行信号と位相を合せる事で、RF信号の高域特性を改善し、より忠実なRF信号を得ています。
タイムフェードエディットやオートプログラムエディット、ワンタッチフェード、ランダムプレイ、オートスペースなどの機能を搭載しています。
デジタルレベルコントロールを搭載しており、リモコンで音量調整が可能です。
タイマースタートが可能な電源onスタート機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
ピックアップ | 3ビーム半導体レーザー方式 |
D/A変換 | 16bit直線 |
周波数特性(EIAJ) | 4Hz~20kHz ±0.5dB |
SN比(EIAJ) | 104dB以上 |
ダイナミックレンジ(EIAJ) | 96dB以上 |
チャンネルセパレーション(EIAJ) | 100dB以上 |
ワウ・フラッター(EIAJ) | 測定限界(±0.001%W.PEAK)以下 |
全高調波歪率(EIAJ) | 0.0035%以下 |
出力電圧(EIAJ) | 2.2V ±0.3V |
チャンネル数 | 2チャンネル(ステレオ) |
デジタル出力 | 同軸出力:0.5Vp-p/75Ω 光出力:-15dBm~-20dBm(波長660nm) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 11W |
外形寸法 | 幅420x高さ98x奥行315mm |
重量 | 4.0kg |
付属 | リモコン |