オーディオの足跡

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D-90の画像
 解説 

4fs 18bitA/Dコンバーターや8fs 20bitD/Aコンバーターに加え、ディザ回路を搭載し、高音質化を図ったDATデッキ。

録音側では4fs18bitA/Dコンバーター、再生側では8fs20bitD/AコンバーターをDATで初めて搭載し、高精度な信号処理を図っています。
また、A/D側もD/A側もコンバーターはL/R独立構成を採用しており、チャンネル間の位相ズレを排除し、歪やノイズ発生を防いでいます。

プロ用デジタル録音機で使われているディザ技術を応用し、独自の方式で開発したA/D側ディザ回路を搭載しています。
この回路は、アナログ入力信号に可聴帯域外のディザ信号を加えてA/D変換し、その後デジタルフィルターでディザ信号を取り除くことで、リニアリティに優れた変換を可能にしており、微小レベルでのゼロクロス歪による変換誤差を分散、平均化することでより忠実な信号を再現しています。

高品質なソースを録音する時のため、ラインストレートスイッチを搭載しています。
スイッチをONにすることで入力ボリュームと5次のローパスフィルターを通さずにA/Dコンバーターに入力することができ、信号経路の最短化を図り、位相歪を低減します。

オーディオ基板にはセパレーションの向上を図ったツインモノコンストラクションを採用しており、録/再、L/Rの回路ブロックを4分割し、パーツの配置、線材の長さや引き回しを対称として、各回路のブロック間の相互干渉を排除しています。
また、端子配置は入出力ピンジャックの間隔を考慮し、チャンネルセパレーションの向上を図っています。

高音質化を図るため、オーディオ用プリント基板では、片面ベタアース箔の両面基板を採用し、シールド効果を発揮してノイズを大幅に低減しています。また、基板上のグランドラインに1mm厚の極厚無酸素銅板のバスバーを採用しており、グランドの低インピーダンス化を図るとともに、剛性を高め高音質化を図っています。
また、細部まで徹底した高音質設計を施し、コンデンサーや抵抗には選び抜かれた物を使用しています。

ヘッドにはパイオニア独自の先端精密加工技術を集約して開発された高出力ATヘッドを搭載しています。このヘッドはトラックのトレース方向に対して20μmの均一なトラック加工を施したAT(All Track)構造が特徴となっています。
また、耐磨耗特性を向上させるためガラスを両側に溶着し、信号の出入口であるギャップには特殊なポリシングを行う事で、より安定したテープタッチを実現しています。
さらに、再生出力レベルを2dB~6dB高くする事で、エラーレートの少ない高精度な信号読み取りを可能にしています。

メカニズム部には、1.6mm厚素材の高剛性フラットシャーシを採用しています。
この鋼板は曲げ加工による歪の発生を防ぐため、特殊加工を施したフラットな構造となっており、メカニズムで発生する不要な振動をやわらげています。

振動の発生源となるメカニズム部および電源トランス部は、メインシャーシから独立させたアイソレートシャーシに固定されています。
さらに、アイソレートシャーシ部分は専用の亜鉛ダイキャスト製インシュレーターで接地し、メインシャーシに取り付けられたオーディオユニットと機械的に分離させることで、不要な振動による悪影響を排除しています。

カセットハーフの振動を抑えるため、パイオニア独自のカセットスタビライザーを搭載しています。
カセットハーフを上下の特殊ゴムではさみ込み、さらに左右2ヶ所の樹脂で押さえ込むことでカセットハーフをしっかりと固定した二重の防振構造でテープの安定走行を実現しています。

外部からの有害な振動をメカニズムと各回路に伝えないため、大型ハニカムインシュレーターと銅メッキハニカムシャーシを採用しています。

電源トランスは、オーディオ系とデジタル系とを別巻線としたバイファイラ巻OFC巻線の大型電源トランスを使用しています。また、トランス本体の振動を抑えるため、ケース内部にはエポキシ樹脂を充填しています。

デジタルノイズの発生源となるFLディスプレイの2モードON/OFF機能を搭載しています。
半消灯モードでは再生・録音意外でディスプレイOFFした場合は極番号表示以外のセグメントがOFFになります。また、全消灯モードでは再生・録音時にディスプレイOFFした場合、全てのセグメントが消灯します。

ギアベルトの材質・形状などを検討し、テープ走行時やカセット着脱時の動作音を小さなレベルに抑えるサイレントメカニズムを採用しています。
また、テープを入れてから音が出るまでの時間もクイックレスポンスメカニズムにより短縮化されています。

録音レベルボリュームを-01dBになるように調節するだけで、クオリティの高い録音が簡単に行えるインテリジェント・ピークモニターを搭載しています。
ピークマージン表示では、最大許容レベル(デジタル信号ではフルビット/00dB)を基準にあと何dBの余裕があるのか表示し、-50dB~00dBまでを1dBステップで表示します。オーバーレベル表示では、最大許容レベルを超えたレベルも+8dBまで1dBステップで表示します。録音ボリューム減衰量表示では録音ボリューム減衰量を1dBステップで0dB~36dBまで表示します。

プログラムの時間や各曲の長さなどを、テープの最初の位置に記憶するTOC機能を搭載しています。

約300倍(最速時)のAIサーチにより、より快適なオペレーションを実現しています。
プログラムナンバーによりAIサーチと、TOC情報によるAIサーチが可能です。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 デジタルオーディオテープデッキ
テープスピード 8.15mm/s
量子化ビット数 16ビットリニア
サンプリング周波数 48kHz(録音/再生)
44.1kHz(デジタル入力のみ録音/再生)
32kHz(デジタル入力のみ録音/再生)
録再周波数特性 2Hz~22kHz ±0.5dB
SN比 92dB以上
ダイナミックレンジ 92dB以上
全高調波歪率 0.0045%以下(1kHz)
ワウ・フラッター 測定限界(±0.001%Wpeak)以下
アナログ入出力端子 ライン入力:500mV/100kΩ
ライン出力:500mV/570Ω
デジタル入出力端子 同軸入力端子:0.5Vp-p/75Ω
光入力端子
同軸出力端子:0.5Vp-p/75Ω
光出力端子
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 34W
最大外形寸法 幅420x高さ132.5x奥行335.2mm
重量 9.5kg
付属 ワイヤレスリモコン CU-D006