Pioneer SX-100T
¥74,500(1960年代頃)
解説
メサ型シリコンパワートランジスタを採用したFM総合アンプ。
チューナー部はHiFi音を重視してFMのみ搭載しています。
FMチューナー部にはニュービスターを4本用いた設計となっており、高周波増幅にはカスコード型、周波数変換には他励型を採用しています。これによりS/N比、選択度、安定度ともに優れたフロントエンドを実現しています。
また、中間周波増幅は複同調方式4段で構成されています。
FMマルチ回路にはスイッチング方式を採用しています。さらにFM放送がステレオかモノかを自動的に選別して切換える自動切換機構を搭載しています。
ステレオ放送受信時はステレオインジケーターで確認できます。
ミューティング回路を搭載しており、静かな選局が可能です。
さらに高感度に同調指示を行うチューニングメーターを搭載しています。
本格的なNAB特性イコライザーを搭載しており、テープヘッド出力をダイレクトに接続することができます。
また、録音しながら録音されたテープのモニターができるテープモニタースイッチやDIN規格によるワンコネクション録再コネクターを搭載しています。
アンプ部には大出力ハイファイ用のメサ型シリコントランジスターである2SD45をシングルエンデッドプッシュプルのOTL方式を採用しています。
100万分の1秒という短時間で働く電子スイッチとリレーによる二重のトランジスタ保護回路を内蔵しており、誤って出力端子をショートさせたり他の誤操作によるトランジスタの破損の心配がありません。
また、この保護回路が働くとパネル面に警告灯が点灯して異常を知らせます。
ステレオヘッドホンジャックを搭載しています。
Low-Highカットフィルターを搭載しています。
アルミニウム軽合金に特殊な加工を施したフロントパネルを採用しています。
機種の定格
型式 | AM/FMマルチ総合ステレオアンプ | ||
<チューナー部> | |||
回路方式 | ニュービスター使用カスコード増幅フロントエンド 他励型複同調IFステージ4段(うちリミッター1段) レシオ検波、MUTING回路付き |
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受信帯域 | 76MHz~108MHz | ||
中間周波帯域幅 | ±600kHz(-3dB) | ||
実用感度(IHF) | 2μV | ||
イメージ比 | 50dB(82MHz) | ||
アンテナ入力インピーダンス | 300Ω平衡型 | ||
<FMマルチ部> | |||
回路方式 | スイッチング方式 Stereo-Mono自動切換装置つき ステレオインジケーター SCAフィルター |
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チャンネルセパレーション | 38dB以上 | ||
<アンプ部> | |||
回路方式 | シリコンメサ型パワートランジスタによるSEPP-OTL回路 | ||
ミュージックパワー | 90W(歪率1%、IHF) | ||
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±2dB | ||
出力帯域幅 | 25Hz~25kHz(歪率1%一定、IHF規格) | ||
SN比(ボリューム最大、トーン中点、実効出力時、IHF) | Phono MAG:70dB Aux:72dB |
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入力端子 | Phono MAG:2.9mV/45kΩ Phono CER/X-tal:87mV/100kΩ Tape head:9mV/130kΩ Aux、Tape playback(Tape monitor):225mV/200kΩ |
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イコライザー | Phono MAG:NF型 Tape head:NAB |
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トーンコントロール | Bass:+16dB~-18dB(50Hz) Treble:+14dB~-11dB(10kHz) |
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ラウドネスコンター | ON-OFF可能 | ||
Low、High cutフィルター | ON-OFF可能 | ||
出力端子スピーカー用 | 8Ω~16Ω(最適負荷16Ω) | ||
ステレオヘッドホンジャック | アンプ動作時は常時使用可能 スピーカーON/OFFスイッチ付 |
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Tape Rec端子 | DIN規格Tape録再コネクター | ||
残留雑音 | 3.5mV(16Ω、ボリューム最小、トーン中点) | ||
<総合> | |||
使用真空管 |
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電源部 | FMフロントエンド:シリコンダイオードによる両波整流 FMフロントエンド以外:シリコンダイオードによる倍電圧ブリッジ整流 |
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電源電圧 | AC100V/117V、50Hz/60Hz | ||
消費電力 | 206W | ||
最大外形寸法 | 幅445x高さ150x奥行410mm | ||
重量 | 15.2kg |