Pioneer SM-101
¥49,800(1970年代前半頃?)
解説
マニアユースに徹して設計したステレオパワーアンプ。
低歪率と広帯域にわたる均一なパワーを得るために、全段直結純コンプリメンタリーOCL回路を採用しています。
また、トランジスタには大出力用に開発された、PNP、NPNとも高い破壊強度をもつ三重拡散型のパワートランジスタをペアで使用しています。
DC電位を安定したものにするため、差動アンプを2段使用しています。
温度補償回路と相まって安定性を増しています。
保護回路にはリレーと電子回路(8トランジスタ、10ダイオード)を組合わせた独自の回路を採用しています。
出力段の直流バランスがくずれ、直流成分が流れると差動アンプがこれを検出し、リレー回路を切ってスピーカーへ直流が流れるのを防ぎます。
また、スピーカー出力端子をショートした場合や、出力段に過大電流が流れた場合は、出力段の交流成分を検出してリレー回路を切り、パワートランジスタを保護する構造となっています。
電源スイッチON時にはミューティングとして働き、スピーカーから不快な雑音が出るのを防ぎます。
プロテクター動作時はフロントパネルのインジケーターが点滅します。
フロントパネルに出力レベルメーターを搭載しています。
メーターの感度はOff、0dB、-10dB、-20dB、-30dBの5ポジションに切換え可能です。
入力は2系統搭載しており、前面スイッチで切換え可能です。
また、定入力インピーダンスの入力感度セレクターを搭載しており、4ポジションを必要に応じて切りかえ出来ます。
左右独立したスピーカー位相切換えスイッチを搭載しています。
また、スピーカー出力端子は2系統あり、セレクターにより、A、B、A+Bの切換えが可能です。
一台一台の特性データが添付されます。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
回路方式 | 全段直結コンプリメンタリーOCL回路 |
ミュージックパワー(IHF) | 240W(4Ω) 170W(8Ω) |
実効出力 | 片チャンネル駆動 70W/70W(8Ω) 90W/90W(4Ω) 両チャンネル駆動 60W+60W(8Ω) 78W+78W(4Ω) 20Hz~20000Hz出力(両チャンネル駆動) 50W+50W(8Ω、歪率0.15%以下) |
高調波歪率 | 0.1%以下(実効出力時) 0.05%以下(8Ω、35W/35W出力時) |
混変調歪率 | 0.1%以下(実効出力時) 0.06%以下(8Ω、35W/35W出力時) |
出力帯域幅(IHF) | 5Hz~30000Hz |
周波数特性 | 8Hz~70000Hz、+0 -1dB |
入力感度/インピーダンス(実効出力、1kHz) | 0.5V、1V、2V、5V/50kΩ |
負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω |
ダンピングファクター | 40(8Ω、1kHz) |
ハム及び雑音(IHFショートサーキット) | 95dB以上 |
メーター感度セレクター | OFF、0dB、-10dB、-20dB、-30dB |
レベルメーター(L、R) | 0dB=70W/8Ω |
使用半導体 | トランジスタ:26 ダイオード:24 他 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 125W |
最大消費電力 | 330W |
電源コンセント | 連動:1系統 非連動:1系統 |
外形寸法 | 幅430x高さ144x奥行337mm |
重量 | 10.7kg |