Pioneer SA-100
¥80,000(1971年頃)
解説
全段直結OCL回路を採用した高級ステレオプリメインアンプ。
パワーアンプ部は、シリコントランジスタを使用した正負2電源方式の全段直結回路を採用しています。
結合コンデンサ、出力コンデンサを排除し、直接スピーカーをドライブする方式なため、これまでコンデンサにさえぎられていた低、高音域もフラットに伸び、広帯域再生を可能にしています。
プリアンプ部では、ヘッドアンプにローノイズシリコントランジスタによる3段直結回路、トーンコントロール部には初段ローノイズFETを使用した3段直結NF型回路を採用しています。
保護回路には電子回路とパワーリレーを組み合わせたものを採用しています。
これによりスピーカーやパワートランジスタを破壊から守ると同時に、電源ミューティングも兼ねているため、電源スイッチ投入時のノイズも抑えています。
また、この保護回路はトラブルが解消すると正常な状態に戻る自動復帰型となっています。
Phono入力を2系統搭載しています。また、Phono2ポジションではMM型以外にも別売りトランスによってMCカートリッジの使用も可能です。
2段階にカットオフ周波数を切替えられるロー/ハイ・フィルターやミューティングスイッチを搭載しています。
また、リアパネルのスイッチでプリアンプ部とパワーアンプ部を分割して使用することができます。
SA-100では一台一台特性を実測し、一目でわかるテクニカルデータとして付属させています。
機種の定格
型式 | ステレオプリメインアンプ | ||||||||
<パワーアンプ部> | |||||||||
回路方式 | 全段直結準コンプリメンタリー方式 | ||||||||
ミュージックパワー(IHF) | 240W(4Ω) 170W(8Ω) |
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実効出力 |
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高調波歪率 | 0.3%以下(実効出力時) 0.03%以下(34W/34W出力時) |
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混変調歪率 | 0.2%以下(実効出力時) 0.05%以下(34W/34W出力時) |
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出力帯域幅(IHF) | 5Hz~50kHz | ||||||||
周波数特性 | 5Hz~80kHz ±1dB | ||||||||
入力感度/インピーダンス | 500mV/100kΩ(実効出力時、1kHz) | ||||||||
負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω | ||||||||
ダンピングファクター | 65以上(8Ω、1kHz) | ||||||||
センターチャンネル出力電圧 | 500mV | ||||||||
<プリアンプ部> | |||||||||
出力電圧 | 実効出力時:3V 最大出力時:5V |
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高調波歪率 | 0.1%以下 | ||||||||
周波数特性 | 20Hz~60kHz ±1dB | ||||||||
入力感度/インピーダンス (実効出力時、1kHz) |
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録音出力 | Tape Rec(ピンジャック)1、2:200mV Tape Rec(DIN録再コネクター):30mV |
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トーンコントロール (3dBステップ) |
Bass:100Hz、-9dB~+12dB Treble:10kHz、-12dB~+9dB |
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フィルター | Lowフィルター:-3dB(30Hz、60Hz)、12dB/oct Highフィルター:-3dB(6kHz)、-4dB(12kHz)、12dB/oct |
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イコライザー(Phono) | RIAA、S.T.D | ||||||||
ラウドネス(Volume -40dB) | 100Hz:+11.5dB 10kHz:+6.5dB |
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ミューティング | -20dB | ||||||||
ハム、雑音 | Phono:80dB以上 AUX:100dB以上 |
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<総合> | |||||||||
消費電力 | 定格:190W 最大:340W |
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外形寸法 | 幅430x高さ145x奥行337mm | ||||||||
重量 | 12.8kg |