Pioneer QX-704
¥148,000(1973年発売)
解説
3方式の4ch再生機能を搭載した4チャンネルレシーバー。
3方式(CD-4、RM/SQ)の4ch再生が可能です。
CD-4ディモジュレーターは、PLLやFETを駆使して周波数特性やセパレーションに配慮を施した設計となっています。また、使用頻度の多いレコードでも雑音の発生を自動的に補正してS/Nを改善するASC回路を内蔵しています。セパレーションやキャリアレベルの調整は、付属のテストレコードを用いて行う事ができます。
RM/SQ4ch再生には、RM/SQレコードを効率的に再生できるよう、それぞれに適したデコーダーを内蔵しています。また、2chレコードやテープ、放送などもマトリックスデコーダーを通す事で臨場感を得られます。
パワーアンプ部は、全段直結純コンプリメンタリーOCL回路を採用しています。
電源回路には15,000μFx2の電源コンデンサーを採用しています。
パワーブースティング・サーキットを搭載しており、リアパネルに設けられたスイッチの切換えにより、2ch再生時の出力を強化することが可能です。
QX-704で採用された回路は一般のBTL回路とは異なり、4Ωのスピーカーでも駆動が可能です。
イコライザーアンプ部は3段直結型を採用しています。
コントロールアンプは3石構成のNF型で、素直なコントロール特性を得ています。
調整はFront、Rearの各々が独立して行えます。
パワーリレーと電子回路を組合わせた保護回路を搭載しています。
この回路は電源ミューティングも兼ねており、電源投入時のショックノイズを抑えています。
FMチューナーのフロントエンド部には、周波数直線型4連バリコン、MOS FETを使用しています。また、FM専用の高集積度ICとフェイズリニアセラミックフィルターを採用した5段リミッターのIF部、直線性に優れたQuadrature検波回路、FM MPX専用ICの採用などにより、性能の向上を図っています。
また、FMミューティングスイッチや4ch MPX出力端子も搭載しています。
出力レベルが一目で見え、4チャンネル再生時のレベル調整が正確に行える4チャンネルレベルインジケーターを搭載しています。
ボリュームレベルに応じて4段階でインジケーター感度を切換できます。
機種の定格
4チャンネルレシーバー | |||||||||||||
<FMチューナー部> | |||||||||||||
実用感度(IHF) | 1.9μV | ||||||||||||
キャプチャーレシオ(IHF) | 1dB | ||||||||||||
実効選択度(IHF) | 60dB | ||||||||||||
S/N | 70dB | ||||||||||||
イメージ妨害比(82MHz) | 85dB以上 | ||||||||||||
IF妨害比(78MHz) | 100dB以上 | ||||||||||||
スプリアス妨害比(82MHz) | 100dB以上 | ||||||||||||
AM抑圧比 | 55dB | ||||||||||||
高調波歪率 | mono:0.2%以下 stereo:0.4%以下 |
||||||||||||
周波数特性 | 20Hz~15kHz +0.2 -2.0dB 50Hz~10kHz +0.2 -0.5dB |
||||||||||||
ステレオセパレーション | 40dB以上(1kHz) 30dB以上(50Hz~10kHz) |
||||||||||||
キャリアリーク抑圧比 | 65dB | ||||||||||||
アンテナ | 300Ω平衡型、 75Ω不平衡型 |
||||||||||||
ミューティング | ON/OFF可能 | ||||||||||||
<AMチューナー部> | |||||||||||||
実用感度(IHF) | 15μV 300μV/m(バーアンテナ) |
||||||||||||
選択度 | 35dB | ||||||||||||
S/N | 50dB | ||||||||||||
イメージ妨害比 | 45dB以上 | ||||||||||||
IF妨害比 | 55dB以上 | ||||||||||||
アンテナ | フェライトバーアンテナ | ||||||||||||
<パワーアンプ部> | |||||||||||||
回路方式 | 差動1段全段直結純コンプリメンタリーOCL | ||||||||||||
実効出力 |
|
||||||||||||
高調波歪率 | 0.5%以下(実効出力時) 0.05%以下(1Wx4出力時) |
||||||||||||
混変調歪率 | 0.5%以下(実効出力時) 0.05%以下(1Wx4出力時) |
||||||||||||
出力帯域幅(IHF、4ch駆動) | 7Hz~40kHz(歪率0.5%) | ||||||||||||
ダンピングファクター(1kHz、8Ω) | 35 | ||||||||||||
残留雑音 | 1mV以下 | ||||||||||||
入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/50kΩ Aux、Tape(2ch、4ch):140mV/100kΩ |
||||||||||||
Phono最大許容入力(rms/p-p) | 100mV/280mV | ||||||||||||
出力レベル/インピーダンス | Tape rec(2ch、4ch):140mV Speaker:フロント1組、リア2組(4Ω~16Ω) Headphone:フロント、リア(4Ω~16Ω) |
||||||||||||
周波数特性 | Phono(RIAA偏差):30Hz~15kHz ±1dB Aux、Tape:10Hz~25kHz +0.5 -1dB |
||||||||||||
トーンコントロール | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
||||||||||||
ラウドネスコンター(Volume -40dB時) | +6dB(100Hz)、+3dB(10kHz) | ||||||||||||
S/N(IHF、ショートサーキット、Aネットワーク) | Phono:70dB以上 Aux、Tape:90dB以上 |
||||||||||||
<CD-4ディモジュレーター部> | |||||||||||||
入力感度/インピーダンス | 2.5mV(1mV~5mV可変)/100kΩ | ||||||||||||
歪率 | 0.07% | ||||||||||||
S/N(IHF、Aネットワーク) | 70dB以上 | ||||||||||||
セパレーション(標準信号1kHz印加時) | Left~Right:50dB Front~Rear:30dB |
||||||||||||
周波数特性 | 20Hz~15kHz | ||||||||||||
<総合> | |||||||||||||
消費電力 | 150W(定格) 340W(最大) |
||||||||||||
外形寸法 | 幅550x高さ160x奥行420mm | ||||||||||||
重量 | 19.1kg |