オーディオの足跡

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 解説 

真の高級品を作るためにオーディオの本質を踏まえて可能性の限界に挑戦し、部品の組立から最後の調整まで入念にハンドメイドで仕上げ、高い次元で完成したステレオパワーアンプ。

入力回路は差動増幅を2段、平衡増幅として用い、A級プッシュプル回路のプリドライバーでドライバー段を駆動し、さらに大電流時にも直線性の良いトリプルプッシュプルのパワー段へと導かれる回路方式を採用しています。
全回路は局部的な電流帰還により、利得を最適に調整しNFBをかけない特性を改善しておき、NFBの量を必要最小限に留めています。
また、プリドライバー段のA級PP回路は直流的に完全にバランスしており、低歪率化と立上がり特性の向上に効果があります。

音楽のピーク出力レベルがパワーの値で直読できるピークパワーメーターを搭載しており、対数圧縮回路を採用することで、目盛は0.01W~200W(-40dB~+3dB)まで感度切換え無しで直読できます。
メーターには立上がりが速く、ダンピングの良い大型外磁型メーターを採用し、小音量時にも指針は見やすい位置に振れるようになっています。

プリント基板には、強度と信頼性の高いガラスエポキシ基板を採用しています。
また、スピーカーのレベルコントロール用ボリュームには密閉タイプの通信型を、さらにトランジスタからの抵抗のひとつひとつに至るまで、精度が高く、信頼性の高い部品を厳選して使用しています。
電源部には漏洩磁束が少なく、レギュレーションに優れた大型カットコアパワートランスと33,000μFx2の電源コンデンサーを採用しています。

スピーカー端子は3系統搭載しており、各系統ともレベルコントロールを搭載しています。

保護回路は機能を2つに分けた方式を採用しています。
一つは出力に直流電圧が発生した時にスピーカーを保護するもので、電源ミューティングも兼ねています。もう一つは負荷短絡などによる過電流からアンプの破損を防止するもので、トラブルを検知して入力を制限する方法がとられています。
どちらも検知回路で動作を素早く検知し、回路部品やスピーカーシステムを確実に保護しています。

電源スイッチ投入時のサージ電流を防ぐため、リレーを用いてスイッチ投入時に電流制限を行い、数秒後に正常な動作状態になるサージ電流防止回路を採用しています。

入力感度はフロントパネルの切換えスイッチにより、プリアンプ出力に応じて1V、2Vの選択が可能です。
また、サブソニックフィルターはCR型を内蔵しており、必要に応じてon/offができます。

一台ごとに測定した実測値をそのまま添付してあります。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
回路方式 差動2段PPドライブ
3段ダーリントントリプルPP
純コンプリメンタリーOCL方式
実効出力 150W+150W(8Ω、20Hz~20kHz、B.C.D)
高調波歪率 0.1%以下(定格出力時)
出力帯域幅 5Hz~35kHz
周波数特性 10Hz~80kHz +0 -1dB
ダンピングファクター 35以上(8Ω)
入力感度 Input1、2:1V、2V
サブソニックフィルター 8Hz、6dB/oct
スピーカーレベルコントロール A、B、C共:0~-20dB
ピークメーター指示範囲 0.01W~200W(-40dB~+3dB)
使用半導体 トランジスタ:84個
IC:6個
ダイオード:82個
外形寸法 幅468x高さ206x奥行370mm
重量 27kg