Exclusive C7
¥1,200,000(1991年頃)
解説
真のステレオフォニックを求めて持てる技術をおしみなく投入し、ステレオフォニックの原点とも言えるLと
Rからの音を同質のものとして再生する"ステレオ伝送誤差ゼロ"を目指した最高級ステレオプリアンプ。
電源コードから、後面パネルの入出力端子にいたるまで、完全に独立したモノコンストラクション構造を採用しています。
さらに、左右同質な再生に影響を及ぼすセット内の磁界、温度、振動などを、最新の計測機器を駆使して徹底解析し、新開発パーツの採用をはじめ、全てのパーツを左右独立対称型のレイアウトとし、伝送の同質化を図っています。
また、信号経路のシンプル化、セット内リモートコントロールシステムの採用など、ステレオ伝送誤差ゼロを達成するため、様々な配慮がされています。
パワートランスや平滑コンデンサーから発生する磁気が、伝送回路にも影響を与え、誘導ノイズを発生し音質を劣化させます。この影響に着目し、低磁束密度のパワートランスや、磁気をキャンセルするコンデンサーの開発など、主要部品の防磁対策、セット内における磁気分布の均一化を図っています。
アンプの外部、内部からの振動による影響を考慮し、新開発の低磁束密度のトランスをはじめ、互いに磁気を打消しあうプラス側とマイナス側がペアになったコンデンサー(コンプリメンタリーキャパシターペア)を新開発し、採用してます。
さらに、プリント配線基板のフローティング化、無共振化を実現したアルミダイキャストシャーシなど防振・制振対策を施しています
また、シャーシの熱による変形にも対応するため、応力を計算したシャーシの採用、熱変形などの影響を考慮した各パーツのレイアウトなど、機械的要素による音質への影響を解明し対応しています。
温度の変化が抵抗値の変化となる導体の特性が音質に影響を及ぼすのを考慮し、放熱のコントロールをはじめ、熱源となるパーツの適切なレイアウトにより、セット内を恒温槽のような温度環境にし、左右の音の同質化を図っています。
左右が完全に独立した完全モノコンストラクションの独立性を確保するため、ボリュームやファンクションスイッチもセット内リモートコントロールを採用し、左右の明確な分離を実現しています。
回路構成は1チャンネル2アンプ2バッファアンプ構成となっています。
ゆとりある高インピーダンスの入力から、ボリュームおよびRec出力を低インピーダンスでドライブするため、入力セレクターとボリューム間、ボリュームと位相スイッチ間にバッファアンプを設置し、さらに2つのフラットアンプはアルミハイブリットICによる増幅回路を採用しています。
電源部は、左右及びコントロール用の3つのトランスに独立し、音質への影響を排除するため、低磁束密度で動作するパワートランスを新開発して採用しています。また、リニアリティの良いポイントで動作するよう設定することによりノイズの発生を抑えています。
さらに、平滑コンデンサーはプラス側とマイナス側で発生する磁界に着目し、それぞれの磁界が互いにキャンセルしあうコンプリメンタリーキャパシターペアを新開発し、磁界が音質に与える影響を抑えています。
ノイズを徹底的に排除しソースからの信号の純度を確保するため、入力回路はホット側だけでなくアース側も同時にon/offするセパレートアース回路を採用しています。これによりアースラインから流入する他機器からのノイズをカットします。
フラットアンプの増幅部に採用したハイブリッドICの基板には、優れた熱伝導性とシールド特性を持つアルミニウムを使用しています。これにより音質劣化の原因となる熱や磁気の音質への影響を徹底して抑えています。
振動の影響を受けやすいプリント配線基板を特殊防振ゴムのダンプ材でホルダーからフローティング化し、振動の音質への影響をカットしています。
各チャンネルの独立性と左右の対称性を得るため、ボリュームとファンクションの切換えにセット内リモートコントロールシステムを採用し、左右の独立性の確保を実現しています。
フロントパネルの操作部を手動で操作すると、セット後部に配置されたボリューム及びファンクション切換えスイッチがモーターの駆動により動作し、希望のポジションにセットされます。
また、操作しない場合はモーター駆動用ジェネレーターがoffとなり、音質への影響がカットされます。
優れた音質を再生するため、部品のひとつひとつを丁寧に吟味しており、信号経路配線材には純度99.99%の無酸素銅シールド線を使用してます。
3つのトランスのそれぞれにエネルギーをダイレクトに供給するため、6芯の無酸素銅高品質極太電源コードを採用しています。
絶縁も2重にし、しかも絶縁材の着色顔料にカーボンを用いるなど、顔料による音質への影響にも対応しています。
機種の定格
型式 | ステレオプリアンプ |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/50kΩ CD、Tuner、Line1、2、3、4、5、Tape play1、Tape2:150mV/50kΩ Balance in 1、2:150mV/600Ω |
出力レベル/インピーダンス | Tape rec1、2:150mV/1kΩ Output1:1V/0.1Ω Output2(Balance):1V/200Ω |
最大出力レベル (歪率0.01%、20Hz~20kHz) |
Tape rec1、2:12V(Phono時)以上 Line4、5 out:12V(Phono時)以上 Output1:5V以上/600Ω Output2(Balance):3V以上/600Ω、5V以上/10kΩ |
Phono最大許容入力 | Phono MM:200mV以上(1kHz、歪率0.01%) |
SN比 | Phono MM:87dB Aux:105dB |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 70W(電気用品取締法) |
外形寸法 | 幅460x高さ158x奥行446mm |
重量 | 27.5kg |