Exclusive C3a
¥430,000(1981年頃)
解説
美しい音を追求し、高度な技術と厳選された部品によって完成されたステレオプリアンプ。
イコライザー回路は、140Vの高電圧設計により高い許容入力を確保しています。
ボリュームには、22接点のアッテネーター式4連ボリュームを採用しています。
フラットアンプのトップとアンプの最終段の2ヶ所でコントロールしており、残留雑音を低減しています。
パーツや配線材料には全て特別仕様のものを採用しており、コンデンサにはマイラーコンやスチコン、電解コン、VIIコンを採用しています。
歪の発生を極力抑えるため配線材には無酸素銅線を採用しています。
基板には140μ厚銅箔ガラスエポキシ基板を採用しています。
従来のガラスエポキシ基板は35μの銅箔を貼り付けて使用していましたが、基板内のDCR(直流抵抗)、インダクタンスの減少を図るため、従来の4倍の140μの銅箔を採用しています。
安定した性能と信頼性を確保するため、入出力端子および各アッセンブリの端子は全て金メッキにするなど、伝導特性を大幅に向上させています。
従来はメッキを安定させて着けるために、ニッケルメッキを下地に施していましたが、ニッケルが強磁性体なためヒステリシスに起因する歪の発生がありました。
C3aに採用された新開発のピンジャックでは、ニッケルと同等もしくは、それ以上の安定度を示す非磁性体の下地にメッキを施し、歪の発生を防ぎ、安定した接触性能を得ています。
電源コードには二重絶縁を施した、高信頼性、大容量(15A)の電源コードを採用しています。
さらに、電源コードの芯線を白と黒で色分けし、ACプラグとの接続を管理することにより、極性の統一を図っています。
接続コードは、素材に無酸素銅線を使用するとともに、ピンプラグには非磁性体下地からなる金メッキプラグを用いるなど、接続コードにおける歪の発生を極力抑えています。また、接続コードの構造は、従来の同軸構造と異なった、信号線の互いに対向する芯線をより合わせたスターカッド方式にすることにより、インダクタンスの低減を図っています。さらに、信号線を導電性高分子材料と編組による完全なシールドを行っています。
これらによって歪の発生が少なく、低損失で高品質な信号伝送が可能となっています。
機種の定格
型式 | ステレオプリアンプ | ||||
回路方式 | イコライザーアンプ:差動1段3段直結A級SEPP回路 フラットアンプ:差動1段3段直結回路 |
||||
入力感度/インピーダンス | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV~10mV/25kΩ、50kΩ、100kΩ Phono3:2.5mV/50kΩ Tuner、Aux1、2、Tape PB1、2、3:150mV/100kΩ Aux3:150mV~∞/100kΩ |
||||
Phono最大許容入力 (高調波歪率0.01%、1kHz) |
Phono1、3:700mV Phono2:1.4V |
||||
出力レベル/インピーダンス | Tape rec1、2、3:150mV/2.5kΩ
|
||||
高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.01%以下(2V出力時) 0.01%以下(15V出力時) |
||||
周波数特性 | Phono:20Hz~20kHz ±0.2dB Tuner、Aux、Tape PB:20Hz~20kHz +0 -0.5dB 10Hz~90kHz +0 -1dB |
||||
トーンコントロール | Bass メイン:±7.5dB(100Hz)、1.5dBステップ サブ:±6dB(50Hz)、1.5dBステップ Treble メイン:±7.5dB(10kHz)、1.5dBステップ サブ:±6dB(20kHz)、1.5dBステップ |
||||
フィルター | Low cut:15Hz(12dB/oct)、30Hz(18dB/oct) High cut:12kHz(12dB/oct)、8kHz(18dB/oct) |
||||
S/N(IHF、Aネットワーク、 ショートサーキット) |
Phono:80dB Tuner、Aux、Tape PB:90dB以上 |
||||
アッテネーター | -15dB、-30dB | ||||
使用半導体 | トランジスタ:65個 ダイオード:48個 |
||||
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||
定格消費電力(最大消費電力) | 25W(電気用品取締法) | ||||
電源コンセント | 電源スイッチ連動:3系統 電源スイッチ非連動:3系統 |
||||
外形寸法 | 幅468x高さ206x奥行342mm | ||||
重量 | 12.5kg | ||||
付属 | ピンプラグ付中継コード |