Pioneer A-04
¥89,000(1993年発売)
解説
可聴帯域外の音質にもこだわることで、音楽のニュアンスを表現する"というワイドレンジテクノロジーの思想に基づいて開発されたプリメインアンプ。
デジタル機器からの入力信号の増幅を安定して行うために、新たに開発されたワイドレンジサーキットを搭載しています。
これは、1段の増幅回路で必要なゲインを得るシンプルな回路で、電流リニアリティに優れ、出力インピーダンスが低域から高域に渡ってフラットであるという特性を持っています。
これにより正確な再現と、広い帯域に渡るゆとりのあるスピーカードライブを図っています。
電源供給能力を強化するため、電源部には大型電源トランスを採用しており、同時にトランスが発生するリーケージフラックスによる音質劣化を抑えています。
各回路の相互干渉によって音のにごりが発生するのを防ぐため、電源部とパワーアンプ部をシールドし、さらに隣合うパワーアンプ部と電圧増幅部を新開発のエアロヒートシンクでシールド分離した、3BOXチェンバー構造を採用しています。
ヒートシンクに新開発のエアロヒートシンクを採用しており、構造自体に対向する平行面がないため、定在波が発生しにくくなっています。
また、音質のにごりとなる共鳴を押さえ、さらにフィンとパワートランジスタの取付け部の裏面から、2枚ずつ伸ばしたことで高い伝熱効果を獲得し、さらに発熱量の大きなアンプ内部の熱を効果的に放射し、温度の均一化を実現しています。
ボリュームには、ギャングエラーを排除すべく、40mm角の大型ユニットを採用しています。
さらにパネルへの取り付けには銅製ボリュームスタビライザーを介する事で、ボリュームに振動が伝わるのを防止しています。
ビス止めの位置ひとつにもコンピューターによるシミュレーションを行っており、振動の影響を受けにくい位置を選んで止めています。また、ビスには振動の吸収に効果的な銅メッキのものを採用しています。
インシュレーターには高剛性のハニカム構造を採用し振動の吸収率を高めています。また、重量の大きなトランスの真下にもインシュレーターを取り付け、自重のバランスをとっています。
インシュレーターは接触部と筐体側にクッションを装着することで、振動の伝達を抑えています。
Phonoイコライザーには1チップデュアルFET入力構成を採用しています。
極性表示付の無酸素銅極太電源コードや、金メッキ入出力ピンジャック、万力タイプスピーカーターミナル、吟味された抵抗やコンデンサーなどのパーツを採用しています。
機種の定格
型式 | ステレオプリメインアンプ |
定格出力(両ch駆動、20Hz~20kHz) | 90W+90W(4Ω、0.2%) 45W+45W(8Ω、0.02%) |
ダンピングファクター | 160(20Hz~20kHz、8Ω) |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.8mV/50kΩ Phono MC:0.25mV/100Ω CD、Tuner、Line、DAT/Tape1、Tape2:200mV/30kΩ |
Phono最大許容入力 | MM:200mV(1kHz、0.1%) MC:16mV(1kHz、0.1%) |
出力レベル/インピーダンス | DAT/Tape1、Tape2、Line、Rec、Adapter Out:200mV/1kΩ |
周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB Phono MC:20Hz~20kHz ±0.3dB CD、Tuner、Line、DAT/Tape1、Tape2:1Hz~150kHz +0 -3dB |
S/N(IHF、Aネットワーク、 ショートサーキット) |
Phono MM:87dB(2.8mV) Phono MC:67dB(0.25mV) CD、Tuner、Line、DAT/Tape1、Tape2:108dB |
トーンコントロール(Volume-30dB) | Bass:100Hz、±8dB Treble:10kHz、±8dB |
ラウドネスコンター(Volume-30dB) | 100Hz:5dB 10kHz:3dB |
スピーカー負荷インピーダンス | A、B:4Ω~16Ω A+B:8Ω~32Ω |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力(電気用品取締法) | 145W |
ACアウトレット | 電源スイッチ連動:2系統、100W 電源スイッチ非連動:1系統、100W |
外形寸法 | 幅440x高さ161x奥行435mm |
重量 | 15.2kg |