Pioneer A-006
¥82,000(1979年頃)
解説
MCヘッドアンプを内蔵した4DC構成のプリメインアンプ。
音の入口から出口までの全ての増幅段をDC化した4DCアンプ構成となっています。
MC、イコライザー、フラット、パワーの各アンプ全てがDCアンプなため、広帯域にわたりNFBが安定にかかり、コンデンサーに起因する低域の位相ズレやダンピングの劣化、過渡的混変調歪の発生を抑えています。
DC構成のMCヘッドアンプを内蔵しており、MCカートリッジに対応しています。
回路構成は、初段に超ローノイズトランジスタを使用した3段直結A級SEPP-DCアンプ構成となっています。
DC構成のイコライザーアンプは、ローノイズデュアルFETをカスケード接続した3段直結構成となっており、入力コンデンサーを取り去ったICL回路で高いSN比を得ています。
さらに、入力インピーダンスが上昇するカートリッジ実装時でも、十分なSN比を確保するとともに高い許容入力を得ているため、ダイナミックレンジの広いプログラムを再生することができます。
電源部は大型トランスと12,000μFx4のコンデンサーで構成されています。さらに低インピーダンス化を図った配線などにより、超低域の特性を向上しています。
さらに、高域スイッチング特性に優れた集団トランジスターEBTの採用で、超高域を伸ばしています。
パワーアンプ部には、A級動作とB級動作の特長が両立して得られるAB級動作を採用しています。
通常の家庭で鑑賞しているときのパワーでは音のクオリティを大切にしたA級で動作し、電力の利用率はB級アンプに近い高能率であるため、ピーク時においても大きなダイナミックレンジが得られています。
スロープ特性切換えつきのサブソニックフィルターを搭載しています。
また、ミューティングスイッチやトーン回路をバイパスできるトーンON-OFFスイッチを搭載しています。
ボリュームにはデシベル表示の32ステップアッテネーターを採用しています。
テープ1→2、2→1へ自由にテープの複写ができるデュプリケートスイッチを搭載しています。
プリ部、パワー部の分割使用が可能です。。
機種の定格
型式 | ステレオプリメインアンプ |
<パワーアンプ部> | |
実効出力(両ch駆動、8Ω) | 70W+70W(5Hz~30kHz、THD 0.01%) 70W+70W(5Hz~70kHz、THD 0.05%) |
高調波歪率 | 0.01%(実効出力時、5Hz~30kHz、8Ω) |
混変調歪率(50Hz:7kHz=4:1) | 0.01%(実効出力時、8Ω) |
出力帯域幅(IHF、両ch駆動、8Ω) | 5Hz~50kHz(THD 0.01%) 5Hz~100kHz(THD 0.05%) |
周波数特性(1W出力時) | 5Hz~200kHz +0 -1dB |
ダンピングファクター | 40(5Hz~30kHz、8Ω) |
SN比 | 115dB(IHF、Aネットワーク、ショートサーキット) |
<プリアンプ部> | |
入力感度/インピーダンス | Phono1、2(MM):2.5mV/100Ω、10kΩ、25kΩ、50kΩ、100kΩ Phono1、2(MC):250μV/100Ω Tuner、Aux、Tape play1、2:150mV/50kΩ |
カートリッジ負荷容量 | Phono1、2(MM):100pF、200pF、300pF、400pF、500pF |
Phono最大許容入力 (1kHz、THD 0.01%) |
MM:300mV MC:30mV |
高調波歪率(5Hz~30kHz) | 0.005%(1V出力) 0.01%(10V出力) |
周波数特性 | Phono:20Hz~20kHz ±0.2dB Tuner、Aux、Tape play:5Hz~100kHz +0 -1dB |
SN比(IHF、Aネットワーク、 ショートサーキット) |
Phono MM:90dB Phono MC:73dB Tuner、Aux、Tape play:105dB |
サブソニックフィルター | 15Hz、6dB/oct、12dB/oct |
<総合> | |
ACアウトレット | 電源スイッチ連動:2系統 電源スイッチ非連動:2系統 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 190W(電気用品取締法) 500W(最大) |
外形寸法 | 幅420x高さ155x奥行378mm |
重量 | 14.6kg |