PHILIPS RH544
¥109,000(1台、1979年頃)
解説
スタジオモニターシリーズの3ウェイアクティブスピーカーシステム。
スタジオモニターシリーズでは歪や色づけの無い音を実現するため、MFB(Motional
Feedback)方式を採用しています。
MFB方式では、ウーファーのコーン紙の頂点に装備された圧電素子(PXE)がコーン紙の加速度を検出・電圧変換し、この電圧と入力信号をコンパレーターで比較する構造となっています。これにより再生音波をオリジナルの波形と同一にすることが可能となり、歪成分を強制的にキャンセルすることができます。
RH544では、入力信号はエレクトロニクス・クロスオーバー・ネットワークに入力され中高音域と低音域に分割されます。そして、中高音域は専用アンプとクロスオーバーネットワークによってトゥイーターとスコーカーをドライブします。また、低音域は低音用アンプとウーファー、コンパレーターで構成されるMFBループによって再生されます。
低域には20cmコーン型ウーファーを搭載し、中域には5cmドーム型スコーカー、高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
入力感度の調節は連続可変型となっており、プリアンプ出力やパワーアンプ出力などの全ての出力信号に対応しています。
リレー駆動によるオートマチック・電源ON/OFF機構を搭載しています。
この機構は、2mV以上の入力で自動的にオンとなり、2分以上の無信号で自動的にオフとなります。また、インジケーターランプで動作状態を確認できます。
エンクロージャーは木製でブラックアッシュ仕上げとなっています。
各チャンネルごとにパラレル接続が可能なため、複数使用のパワーアップが可能です。
機種の定格
方式 | アンプ内蔵・3ウェイ・3スピーカー・ブックシェルフ型 |
<スピーカー部> | |
使用ユニット | 低域用:20cmコーン型(AD8067/MFB4) 中域用:5cmドーム型(AD0210/Sq8) 高域用:2.5cmドーム型(AD0160/T8) |
総合出力 | 連続正弦波60W |
周波数特性 | 30Hz~20kHz |
クロスオーバー周波数 | エレクトロニクス・クロスオーバー:500Hz パッシブ型クロスオーバー:3.5kHz |
エンクロージャー容積 | 15リットル(アコースティック部分9リットル) |
入力感度 | 1V~3V/100kΩ 3V~20V/1kΩ |
エレクトロニックON/OFFスイッチ | on(2mV以上入力で1秒以上) off(無信号で2分以上) |
<MFBアンプ部> | |
出力 | 連続正弦波40W |
高調波歪率 | 1%以下(40W) 0.1%以下(30W) |
出力帯域幅 | 10Hz~3kHz |
<中高域アンプ部> | |
出力 | 連続正弦波20W |
高調波歪率 | 1%以下(20W) 0.1%以下(15W) |
出力帯域幅 | 100Hz~5kHz |
<その他> | |
電源電圧 | AC110V/220V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 最大150W |
外形寸法 | 幅290x高さ390x奥行216mm |