PHILIPS LHH600B
¥280,000(1992年発売)
解説
CD世界発売10周年を記念して、フィリップスのこれまでの技術集積の証として発売されたディケイド・エディション・モデル。
D/A変換方式にはビットストリーム・コンバージョンを採用しており、非直線性歪やゼロクロス歪を原理的に排除し、一般的なマルチビット方式では得られない音楽性を実現しています。
さらに、LHH600Bではより高品位な音楽再生を目指し、新たなビットストリームD/Aコンバーターである「DAC7」を採用しています。
あらかじめチップ単体内に差動回路を搭載しており、L/R信号の干渉や偶数次高調波の打ち消しを徹底し、S/Nの改善を行っています。
DAC7の性能を生かすため、ディファレンシャル(差動)モードはダブル設定となっています。
差動回路を持つDAC7を、各チャンネルごとに計2デバイス搭載し、同相成分のノイズを2重に打ち消す事によって、優れた歪率を得ています。
電源部には密度の高い電圧変換が可能なトロイダルトランスを搭載しています。また、コンデンサーにも厳選されたオーディオ用高耐圧タイプを採用しています。
さらに、ピュアなプロセッシング環境を作るため、DAC7には専用電源回路を設定し、リニアリティをより改善しています。
シャーシには約1.9kgの高剛性ダイキャストシャーシを採用しており、さらに各ステージのプリント基板にも防振対策を施すことで、本体内外からの振動を低減しています。
また、ボディ重心点に振動吸収性に優れた第5の脚を装備し、より安定させています。
DAC基板、デジタル信号処理基板は、それぞれ独立した銅メッキ・シールドボックスの中に入れ、各ICの相互干渉による、音質への影響を極小に抑えています。
また、ダイキャストシャーシ全体にも銅メッキを施し、ノイズの混入を排除しています。
出力端子を金メッキ処理の大型ピンジャックとすることで接点ロスを最小にしています。
ほとんどの操作を手もとで行えるジョグ/シャトル・ダイヤルを装備したリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±0.2dB |
ダイナミックレンジ | 96dB |
SN比 | 108dB |
チャンネルセパレーション | 100dB(1kHz) |
高調波歪率(1kHz) | 0.00135% |
ワウフラッター | 水晶精度 |
アナログ出力 | 2V RMS |
デジタル出力 | ピンジャック:0.5Vp-p/75Ω 光出力(角型光コネクター):-19dBm |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 約18W |
外形寸法 | 幅457x高さ140x奥行359mm |
重量 | 16.8kg |
付属 | リモコン(RC600BLHH) 単3乾電池(R6/SUM-3) アナログ信号接続ケーブル(RCAピンコード) デジタル信号接続ケーブル(RCAピンコード) |