ONKYO Scepter SC-2
¥125,000(1台、1992年発売)
解説
スピーカーの研究・開発・生産、蓄積したノウハウを基に、「真にいい音で音楽を楽しみたい」というオンキョーのコンセプトに基づいたクエストシリーズのスピーカーシステム。
磁気回路には、MDCT(Magnetic Distortion Cancel Technology)を採用しており、新形状・構造の磁気回路により磁束の対称性を高め、直・交流磁界の干渉を防ぐ事に成功しています。
また、MID4コンセプトが導入されており、125Hz~2000Hz程度の周波数帯域でクロスオーバーさせないことで、より自然な音質を追求しています。
低域には、18cmのコーン型ウーファーを採用しています。
ウーファーの振動板には、バイオテクノロジーから生まれたホヤのセルロースを混抄したバイオクロスコーンを採用しています。この振動板の性能を引き出すために、MDCTによる新設計の磁気回路を採用しており、電流歪を低減するとともに、振動板の立ち上がり応答特性を改善しています。
また新たに採用した真鍮削り出しのポール・フェーズ・イコライザを採用しており、振動板の形状やボイスコイルボビンによる「くぼみ効果」や「空洞共振」の影響のないスムースな中高域を実現するとともに、ボイスコイルに発生する熱を効率よく放熱しています。
高域には2.5cmのドーム型トゥイーターを採用しています。
ダイアフラムには一段と軽いアルミマグネシウム合金を開発し、従来のものより25%の軽量化に成功しています。
また、磁気回路には銅ショートリングを採用し、歪などを改善しています。
エンクロージャーはテーパーのついた側板や内部の響棒により、内部に発生する定在波を分散させています。
また、アイソレートマウント方式が導入されており、音楽信号によって動く振動板の反作用の振動が、磁気回路からフレームを経てバッフル板に伝わり悪影響を与えるのを防ぐため、ユニット間にスリットを設け、バッフル板を伝わる振動を押さえています。
さらにウーファーの磁気回路にアコースティック・スタビライザーを直結させており、ウーファー振動板の反作用による振動やユニット自体の不要な振動を吸収しています。
バイワイヤリング接続も可能な、バナナプラグ対応金メッキターミナルを採用しています。
別売りの専用スタンドは、ベース部の両端にウォールナット単材(無垢材)を配した、突板仕上げとなっています。
天板は、厚さ3mmの鋼板で制振材をはさんだ「拘束ダンピング構造」となっており、不要な鳴きを抑えており、また支柱部には、50mm角型鋼管2本を、両側から側板(突板仕上げ)で挟み込み、支柱の揺れを抑えています。
さらにベース裏面に、4個の丸リベットをとりつける事ができ、そのうち後ろの2個は高さ調節が可能です。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:18cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 30Hz~45000Hz |
定格入力 | 80W |
最大入力 | 120W |
インピーダンス | 4Ω |
出力音圧レベル | 88dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 3000Hz |
キャビネット内容積 | 24L |
外形寸法 | 幅254x高さ470x奥行334mm (サランネット含む) |
重量 | 18kg |
別売 | スピーカースタンド AS-1H(2台1組、¥70,000) |