ONKYO Scepter E-503A
¥76,000(1台、1973~74年頃?)
¥83,500(1台、1974年頃)
解説
セプターシリーズのスピーカーユニットを採用したScepter Eシリーズの3ウェイブックシェルフ型スピーカーシステム。
Scepter Eシリーズではホーンで球面波が得られるオンキヨー独自の拡散ホーン技術が採用されています。
ホーン開口面で球面波を再生するには、ホーン中心部から出る音に比べて周辺部からの音が遅れて出てくるようにする必要があります。拡散ホーンでは、ホーン全体が無数の小さなホーンの集合体であると考え、周辺部になるほど音道が長くなるよう回り道になるように設計されています。中域では角型ホーン、高域では丸型ホーンをしようしていますが、いずれも同じ考え方で設計されています。
これによりホーンの弱点である指向特性を改善しています。
低域には30cmコーン型ウーファーであるW-305Aを搭載しています。
新開発の軽量コーンや発泡ネオプレンゴム・エッジの採用によって振動系の軽量化を図っています。
中域にはホーン型スコーカーを搭載しています。
新開発の拡散型ホーンによってホーンの内部で音波を球面波に変えており、ホーン型の弱点であった指向特性を大幅に向上させています。
また、振動板には超硬質ジュラルミン箔ダイアフラムを採用し、さらにバックキャビティで積極的に空気制動を行うことによって過渡特性、歪特性などの特性を改善し、低域の再生範囲も広げています。
高域には拡散ホーン型トゥイーターであるTW-1800Aを搭載しています。
アルミ切削加工の精密なホーンは独自の拡散機構と相まって、ホーン臭さを抑えた自然な音質を実現しています。また、振動板には超硬質ジュラルミン箔ダイアフラムを使用しており、従来の素材に比べて優れた応力~歪特性を実現しています。
中域と高域にはレベルコントロールを搭載しています。
エンクロージャーは50Lの密閉型のブックシェルフタイプのエンクロージャーを採用しています。
マルチアンプ端子を搭載しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型(W-305A) 中域用:ホーン型 高域用:ホーン型(TW-1800A) |
再生周波数帯域 | 30Hz~20kHz |
最大入力 | 60W |
定格入力 | 30W |
インピーダンス | 8Ω |
出力音圧レベル | 93dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 800Hz、9kHz |
内容積 | 50L |
外形寸法 | 幅376x高さ650x奥行300mm |
重量 | 19kg |