ONKYO Monitor 2000X
¥139,000(1台、1986年頃)
解説
音楽の存在感という単なるスペックでは測定し得ないスピーカーシステムの表現力を求めて開発されたスピーカーシステム。
低域には34cmのコーン型ユニットを採用しています。
振動板にはカーボンファイバーを平織りにし、優れた内部損失を付加する特殊エポキシ樹脂をバインディング材としてコーンに成型したピュア・クロスカーボン振動板を使用しています。
また、磁気回路にはφ200xφ95x25tmmで磁束密度14150gaussのマグネットを採用しています。
中域にはピュア・クロスカーボンとプラズマ・ナイトライデッドチタンを複合した10cmの複合型ユニットを採用しています。
トゥイーターと同じく高域共振を解消する振動板構造を採用しており、周波数特性をより広帯域・フラット化し、過渡特性を向上させています。
高域には2.5cmのドーム型ユニットを採用しています。
振動板は世界で初めてプラズマ法による表面硬化処理を行ったプラズマ・ナイトライデッドチタンを採用しており、高域共振解消構造を取り入れています。
ポール部周辺に銅リングを装着することで、協力磁気回路による高磁束密度と相まって、電流歪、磁気歪を大きく減少させています。
また、キャビネットの不要振動を遮断する特殊な制動材を使用してハイレンジの純度をさらに高めています。
ネットワークの各素子はウーファー・スコーカー・トゥイーターの各帯域ごとに3つに分散させて相互誘導を抑制してます。
さらに集中一点アースなどの電気回路的なテクニックと高級パーツの使用、レベルコントロール用アッテネーターの削除などによってネットワークに起因するカラーレーションを排除し、ユニットの音質を厳格に維持しています。
エンクロージャーは高密度パーティクルボードを前面に40mm、裏面に30mm、側板に25mmの厚さで用いて高剛性を確保しています。
さらに、音場感・定位感の向上のためにフロントバッフルの側面に40mmという大きなアールを設け、さらに上側にもテーパーをつけたラウンドバッフルを採用しています。
また、バスレフポートをシステムの背面に設けることでポートから放射される音がスピーカーユニットからの音に干渉する現象を防いでいます。
バッフル面を徹底的にフラット化し、装飾的なエンブレムやレベルコントローラーによって起こる音波反射をゼロに近づけています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:34cmコーン型 中域用:10cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 25Hz~50000Hz |
クロスオーバー周波数 | 500kHz、4000Hz |
インピーダンス | 6Ω |
最大入力 | 250W(EIAJ) |
出力音圧レベル | 91dB/W/m |
キャビネット内容積 | 75L |
外形寸法 | 幅418x高さ732x奥行396mm(サランネットを含む) |
重量 | 43kg |