ONKYO Monitor 100
¥109,000(1台、1980年頃)
解説
スピーカーの標準原器を目指して開発されたモニターシリーズのスピーカーシステム。
低域には32cm回転抄造コーンウーファーを搭載しています。
新開発の回転抄造コーン特有の腰の強さを生かし、さらにボイスコイル上の補強リングとの相乗作用によって、大入力時も安定した振動モードを実現しており、歪の発生を抑えています。
これを180φx95φx20mmの高密度フェライトマグネット採用強力磁気回路と、放熱効果に優れたリンセイ銅箔に更に超耐熱処理を施し200℃の高音に耐える新開発ボビン採用の大口径76φロングボイスコイルでドライブさせています。
中域には軽質量40μのチタン振動板とカーボンコーンとの複合構造による10cmスコーカーを搭載しています。
140φx75φx20mmの大型マグネットを採用。放熱効果も十分に配慮した強力磁気回路と、耐熱処理を施した大口径65φボイスコイルの相乗作用で、温度上昇も従来の1/2に抑えるなど、連続大入力時のハイパワーにも充分耐える駆動部を形成。
キャビネット内には大容積の空室を設けてていい気のワイドレンジ化を図りました。
高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
トゥイーターのギャップ部に磁性流体を注入、磁束集中型の最適構造を採った強力磁気回路で、20μ厚のチタンダイヤフラムをドライブしており、大入力と共に40kHzという広帯域を実現しました。
磁性流体により、冷却効果による耐入力特性の向上と、高調波レベルの特性改善及び過渡特性の改善にも大きく寄与しています。
スコーカー・トゥイーター領域のコンデンサに、最も低損失な素材であるメタライズド・ポリプロピレン・フィルムコンデンサーを用い、内部配線にも低抵抗の特殊な材料を採用しています。
低抵抗、低歪率、高耐入力の高安定度ネットワークとなっています。
キャビネットには針葉樹ソリッドボードをバッフル板と裏板に25mm、他は20mmという充分の板厚で用い、内部補強も万全を期しています。
またトゥイーターとスコーカーをバッフル面と同一面にセットするなど位相特性に注意を払った他、コーナーにはRを設け音響特性を改善してます。
中域と高域に独立したクリックストップ式レベルコントロールを搭載しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:32cm回転抄造コーン型(W3510A) 中域用:10cm複合型(MD1010A) 高域用:2.5cmドーム型(TW319A) |
再生周波数帯域 | 25Hz~40000Hz |
最大入力 | 150W |
インピーダンス | 6Ω |
出力音圧 | 90dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 700Hz、5000Hz(W、MD12dB/oct、TW18dB/oct) |
キャビネット内容積 | 67L |
外形寸法 | 幅430x高さ680x奥行371mm |
重量 | 35kg |