ONKYO E-83A
¥41,500(1台、1968年発売)
解説
E-83Aシリーズの初代モデルにあたるスピーカーシステム。
当時はE-83AとE-154AとE-22Aが1つのシリーズとなっており、シリーズの中級機として登場しました。
E-83AはE-154Aと中高域のユニットが同一の物となっています。
低域には30cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板は独自の特許製法によるノンプレスコーンを採用しており、低域再生用に設計されたコルゲーテッド・カーブドコーンに整形されています。また、ボイスコイルには従来の紙ボビンに比べて剛性が高くて振動板への振動伝達が効率良く行えるアルミ箔ボビンを採用しています。
磁気回路には55φx35mmの大型マグネットを採用しています。
中域にはホーン型スコーカーを搭載しています。このユニットは単体で販売されたHM-500Aと同じ設計が採用されています。
振動板には硬質ジュラルミン」を使用しており、逆ドーム形状としています。これによりエッジ部の反共振による影響が少なく、低域での歪率を左右するエッジ部の直線性を重点的に改良できています。また、エッジは低域での振幅を充分に取れるようにラウンドエッジとしています。
ボイスコイルではボビンに硬質アルミ箔を用いる事で過渡特性や許容入力を改善しています。マグネットには100φx60φx15mmの大型バリウムフェライトマグネットを使用しています。
ホーン部は設計段階からホーン内部での反射による特性上のあばれを取り除くと共に、ホーン自体の共振に対する材質上の問題解決が図られており、いわゆるホーン臭さを抑えたエクスポネンシャルホーンを実現しています。
高域にはホーン型ツィーターを搭載しています。
振動板にはマイラーフィルム系のダイアフラムを使用しています。また、マグネットには25φx20mmの大型マグネットを使用しており、過渡特性が向上しています。
イコライザ部には特殊形状の精密加工イコライザを採用しており、20kHzまでの高域再生を可能にしています。
ホーンにはカットオフ周波数2kHzのダイカスト製ホーンを採用しています。
エンクロージャーには密閉方式を採用しています。
マルチアンプ用端子を搭載しており、スイッチ切換によって3ウェイマルチアンプ再生が可能です。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型 中域用:ホーン型 高域用:ホーン型 |
再生周波数帯域 | 30Hz~20kHz |
fo | 45Hz |
定格入力 | 30W |
最大入力 | 60W |
インピーダンス | 8Ω |
出力音圧 | 98dB/W |
クロスオーバー周波数 | 700、5kHz |
内容席 | 80リットル |
外形寸法 | 幅420x高さ720x奥行390mm |
重量 | 23kg |