ONKYO D-700F
¥53,000(1台、1989年発売)
解説
限りなく透き通った音を、どうさりげなく空間とフィットさせるかというテーマのもとミッドフロア・2ウェイとして開発されたスピーカーシステム。
低域には22cmのピュアクロスカーボンコーンによるウーファーユニットを採用しています。
このユニットでは中低域の再生を改善するため、振動板を15%軽量化しています。さらにウーファーネック部を楕円に成型して共振を分散し、剛性を高めた振動板で分割振動帯域の鳴きを抑えています。
高域には2.5cmのドーム型トゥイーターを採用しています。
振動板にはレーザーで外周部をカットして超高域のピーク成分を取り除く共振解消構造を持たせたプラズマ・カーボナイトチタンドームを振動板に使用しています。また、トゥイーターフレームを制振材で防振することで微細な音場感情報の再現性を改善しています。
ネットワークでは、素子間や信号経路間の干渉を抑え込む為、セパレートタイプのネットワークを採用し、配置にも考慮がされています。
エンクロージャーは、スラントキャビネット方式を採用しており、システムの重心をキャビネットのセンター附近に設定できることで、音像の安定化やリスニングポジションでの指向特性の改善をしています。
さらに、アコースティック・インナーディフューザーなどのキャビネット内部音圧の制御技術が導入されており、ウーファーユニットをキャビネットのセンターに配置し節駆動で半波長の定在波をキャンセルし、2次・3次の定在波を斜の補強棧・アコースティック・ディフューザーで分散させています。
これにより、従来は吸音材の充填だけで吸収していた内部音圧を、音の反応を鈍らせるため最小限に留め、キャビネット構造や吸音材の材質、最適な充填位置などの開発によって制御しています。
約3゜の仰角セッティングスタンドを標準装備しており、ソファーや椅子に座って聴くケースを想定するとともに、システムの重心が中央部にくることで音像の安定度を高めています。
また、後方のネジを調節することで、0゜~3゜の範囲で角度調節が可能です。
機種の定格
方式 | 2ウェイ2スピーカー・バスレフ方式・フロア型・防磁タイプ |
使用ユニット | 低域用:22cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 35Hz~45kHz |
最大入力 | 180W(EIAJ) |
インピーダンス | 6Ω |
出力音圧 | 90dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 2.5kHz |
外形寸法 | 本体:幅250x高さ730x奥行314mm スタンド含む:幅270x高さ792x奥行358mm |
重量 | 20kg |