ONKYO TA-650
¥57,800(1980年頃)
解説
メタルテープに対応したカセットデッキ。
メカニズム部には2モーター構成を採用しており、キャプスタン駆動用に高精度FGサーボDCモーター、リール駆動用にDCモーターを搭載しています。
大型フライホイールと同軸一体構造のFGサーボDCモーターによってダイレクトに駆動することで、ダイレクトドライブ方式本来のシンプルな構造とあいまって優れた走行性能を実現しています。
録再ヘッドには硬質ガード付き特殊ハードパーマロイヘッドを採用しています。音質の良さで定評のあるパーマロイを基本磁性体として使用すると共に、ヘッドタッチや耐摩耗性、飽和磁束密度などの基本性能を改善しています。
まず音質面ではヘッド形状をハイパボリック型としてヘッドタッチを改善することでコンターエフェクトを低減しています。
また、飽和磁束密度を拡大してメタルテープに対応しています。
耐久性についてはパーマロイの表面にモース硬度8.5というダイヤモンドに匹敵するほどの硬質層を特殊析出させてコアをガードし、優れた耐摩耗性を確保しています。さらにコアの無い部分もコアと同硬度のメタルでガードし、コア部の偏摩耗を防止しています。
フェードアウト機構を搭載しています。
フェードアウトレベルと時間は自由に調整できるボリューム型で、誤消去防止のプッシュスイッチ式となっています。
操作系はフェザータッチ・フルロジックコントロールとなっています。
PlayからFFやRewなどの異なるファンクションへの切換はStop経由なしのダイレクトチェンジ方式となっています。また、電磁ブレーキ採用によるサイレントストップを内蔵したことでテープを傷つけるのを防いでいます。
メタルテープに対応した3段テープセレクターを搭載しています。
使用するテープの種類に応じてMetal、High、Normの3段切換が可能です。
アキュバイアスコントロール機構を搭載しています。
この機能では最適のバイアス値にコントロールすることで、同種類のテープでもブランドやグレードによって異なる微妙な特性のち外に対応できます。
カウンターを搭載しており、メモリーStop&Play機能を搭載しています。
Rec Mute機構を搭載しています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーシステムを搭載しています。
スタンバイ機構を搭載しており、別売りタイマーを組み合わせることで留守録音や目覚まし再生が可能です。
フルオートストップ機構を搭載しており、メカニズムやテープへの負担を防いでいます。
別売りオプションとしてワイヤードリモコンがありました。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック2チャンネルステレオ |
ヘッド | 録再:硬質ガード付きハードパーマロイヘッド 消去:ダブルギャップフェライトヘッド |
モーター | キャプスタン用:FGサーボDCモーター リール用:DCモーター |
テープ速度 | 4.8cm/s |
ワウフラッター | 0.038%(W.R.M.S.) |
周波数特性 | Metal:20Hz~19kHz(30Hz~18kHz ±3dB) High:20Hz~18kHz(30Hz~17kHz ±3dB) Normal:20Hz~17kHz(30Hz~16kHz ±3dB) |
S/N比 | 60dB以上(メタルテープ) Dolby in:1kHzで5dB、5kHzで10dB以上向上 |
総合歪率 | 1.0%以下(0VU、Normal、1kHz) |
最小入力レベル | マイク:0.3mv/600Ω ライン:50mV |
入力インピーダンス | マイク:5kΩ(適合インピーダンス200Ω~50kΩ) ライン:50kΩ |
基準出力 | ライン:350mV(0VU) |
負荷インピーダンス | ライン:50kΩ以上 ステレオヘッドホン:8Ω~200Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 35W |
外形寸法 | 幅418x高さ120x奥行270mm |
重量 | 6.4kg |
別売:リモートコントロールユニット RC-5(¥9,800) | |
外形寸法 | 幅150x高さ47x奥行16mm |
コード長 | 4m |