ONKYO TA-620
¥46,000(1980年頃)
解説
アキュバイアスコントロールを搭載し、メタルテープに対応したステレオカセットデッキ。
TA-620ではテープセレクターに加えてアキュバイアスコントロールを搭載しており、あらゆるテープとのベストマッチングを図っています。この方式により、同じ種類のテープでもブランドやグレードの違いに伴う微妙な特性の差を考慮し、それぞれのテープに応じた最適のバイアス値にコントロールできます。
テープセレクターでは各種テープの特性に応じて3段階の切換が可能となっています。
ヘッド部には硬質ガード付きの特殊パーマロイヘッドを採用しています。
パーマロイを基本磁性材料に採用しており、さらにヘッド先端の形状をハイパボリック型とすることで低域の周波数特性の乱れ、今ターフエフェクトをシビアに抑え込んでいます。しかも6枚のラミネートコアそれぞれに特殊硬質ガード加工を施すことで極めて硬く滑らかなヘッドに仕上げており、優れた耐摩耗性を獲得しています。
消去ヘッドにはダブルギャップフェライトヘッドを使用しています。
駆動部にはDCサーボモーターを採用しています。
電子回路によって回転速度を自動的に制御することで電圧変動や負荷変動の影響を受けずに優れた回転精度を維持します。
また、カセット正立ローディング方式によって安定した走行特性を実現しています。
タイマースタンバイ機構を搭載しており、別売りのタイマーを組み合わせることで留守録音や目覚まし再生などが可能です。
スタンバイ時にはピンチローラーからキャプスタンが離れているため、テープやメカを痛めることがなく、テープ終了時にもフルオートストップ機構によってメカニズムが自動的に停止します。
フルオートストップ機構を搭載しており、録音再生巻戻し早送りなどの動作中でもテープが終わると自動的にメカニズムが停止します。このためテープ終了後に放置しておいてもメカニズムやテープに無理な負担がかかりません。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーシステムを搭載しています。
左右独立のワイドレンジタイプレベルメーターを搭載しています。
左右独立の録音入力レベルコントロールを搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック2チャンネルステレオ |
ヘッド | 録再:硬質ガード付きハードパーマロイヘッド 消去:ダブルギャップフェライトヘッド |
モーター | DCサーボモーター |
テープ速度 | 4.8cm/s |
ワウフラッター | 0.07%(W.R.M.S.) |
周波数特性 | Metal:20Hz~16kHz(30Hz~15kHz ±3dB) High:20Hz~16kHz(30Hz~15kHz ±3dB) Normal:20Hz~15kHz(30Hz~15kHz ±3dB) |
S/N比 | Dolby off:60dB以上(metal) Dolby on:5dB(1kHz)、10dB以上(5kHz)改善 |
総合歪率 | 1.0%以下(0VU) |
最小入力レベル | マイク:0.3mv/600Ω ライン:50mV |
入力インピーダンス | マイク:5kΩ(適合インピーダンス200Ω~50kΩ) ライン:50kΩ |
基準出力 | ライン:350mV(0VU) |
負荷インピーダンス | ライン:50kΩ以上 ヘッドホン:8Ω~200Ω(6mmφステレオジャック) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 13W |
外形寸法 | 幅418x高さ120x奥行270mm |
重量 | 4.8kg |