ONKYO Integra A-817RX
¥79,800(1984年発売)
解説
Integra A-815RXとほぼ同一の構成でハイパワー化を図ったRXシリーズのプリメインアンプ。
ダブルセンシングサーボ方式では、従来からあった負帰還の他にスピーカーの+端子、−端子の両方からサーボアンプを介してアンプの入力側へサーボ帰還をかけています。
+側にかけられたサーボは超低周波での有害な雑音成分をカットするように働き、また−側サーボはアースラインのインピーダンスに生じる起電力により発生する歪や、雑音成分をキャンセルし、スピーカーの−端子を正確にコントロールするように働きます。
これにより、スピーカーの+端子だけでなく−端子も正確にドライブすることが可能となっています。
イコライザーアンプとダブルセンシングサーボ方式のパワーアンプ部だけというシンプルな2アンプ構成を採用しており、さらにトーンアンプを必要としない独自のダイレクトトーン方式を採用することで、音の純度を高めています。
2系統あるTape端子に、それぞれ独立したレコーディングセレクターを搭載しており、Tape1とTape2で全く異なる信号を録音したり、デッキとグラフィックイコライザーを接いでイコライジング録音したりすることが可能です。
また、レコーディングセレクターはoffポジションを搭載しているため、録音しないときはデッキ録音端子を完全に信号系から切り離す事ができます。
低インピーダンス能力を向上するため、電源部の強化やパラレル接続パワートランジスタを採用しています。
電源ノイズを低減するため、チャージノイズフィルターを搭載しています。
ONKYOが独自に開発したリニアスイッチング方式を採用しており、パワー段に施された特殊なリニアリティ補正回路により、クロスオーバー歪を低減しています。
またHigh ftパワートランジスタの採用により、スイッチング歪改善されています。
イコライザーアンプ部には、ローインピーダンスMCカートリッジ対応のハイゲインイコライザーアンプを採用しています。
電源コードには、低インピーダンス銅線に2重絶縁を施した極性表示付の極太タイプを採用しています。
ブラックとシルバーの2種類のカラーバリエーションがありました。
機種の定格
型式 | ステレオプリメインアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz、aux→sp out、 両ch駆動) |
115W+115W(6Ω) 100W+100W(8Ω) |
全高調波歪率(20Hz~20kHz) | aux→sp out:0.005%(定格出力時、8Ω) phono MM→rec out:0.003%(3V) phono MC→rec out:0.015%(3V) |
混変調歪率 | aux→sp out:0.004%(定格出力時) |
パワーバンドウイズス | 5Hz~100kHz(IHF-3dB、THD 0.2%、8Ω) |
ダンピングファクター | 100(1kHz、8Ω) |
周波数特性 | phono→rec out(RIAA偏差):20Hz~20kHz ±0.2dB aux→sp out:2Hz~100kHz +0 -3dB |
入力感度/インピーダンス | phono MM:2.5mV/47kΩ phono MC:180μV/100Ω、220Ω CD、tuner、aux、tape play:150mV/47kΩ |
Phono最大許容入力 (1kHz/10kHz、0.05%) |
phono MM:210mV/1000mV phono MC:15mV/75mV |
定格出力電圧/インピーダンス | tape rec1、2:150mV/560Ω |
S/N比(IHF-Aフィルター入力ショート) | phono MM:87dB phono MC:70dB CD、tuner、aux、tape play:100dB |
トーンコントロール(Vol -16dB) | bass:±8dB treble:±8dB |
ラウドネス | +6dB(100Hz) |
サブソニックフィルター | 15Hz、6dB/oct |
ミューティング | -20dB |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力(電気用品取締法規格) | 210W |
ACアウトレット | unswitched:1系統、200W switched:2系統、合計200W |
外形寸法 | 幅435x高さ148x奥行391mm |
重量 | 12kg |