ONKYO Integra A-817RS
¥74,800(1983年発売)
解説
オンキョーが独自に開発した、スーパーターボ方式を採用したRSシリーズのプリメインアンプ。
スーパーターボ方式では、デルタターボ回路とターボフィルターの働きで、動的ダイナミックレンジを20dB以上拡大するとともに、アンプ外部からのACラインにのって侵入する雑音成分をカットし、AC電源プラグの極性による音質への影響も少なくしています。
左右チャンネル間の干渉を低減するため、スーパーサーボ・インテグラル方式が採用されています。
逆チャンネルのスピーカーから放射される音圧などにより、スピーカーに起電力が誘起され、それがアンプの出力段に流れ込み、時間差歪を発生させます。これを特殊なリニアリティ補正回路により低減しています。
また、アンプの出力側の±両極にかけられたサーボ回路により、有害な超低域成分や電源部のトータルインピーダンスに起因する歪の原因となる雑音を-40dB以下に抑えています。
回路の徹底したシンプル化が図られており、MCストレート・イコライザーとパワーアンプだけのシンプルな構成となっています。イコライザーアンプは、MCカートリッジ対応をメインに考えたハイゲイン設計となっています。
トーンコントロールには、ダイレクトトーンコントロール方式を採用しています。
音質上の問題が多かったトーンアンプを省略し、ボリュームコントロールに関連したラウドネス回路を利用してトーンを可変するため、音質的に問題の無いパッシブ素子のみで回路構成が可能となっています。
オンキョーが独自に開発したリニア・スイッチング方式を採用しており、特殊なリニアリティ補正回路により、効率の良いB級増幅でありながら、A級に匹敵するクロスオーバー特性を獲得しています。
シャーシには、音質に影響を与えない非磁性体パーツを採用しています。
機種の定格
型式 | ステレオプリメインアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz) | 100W+100W(AUX→SP Out、8Ω、両ch駆動) |
全高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.006%(AUX→SP Out、定格出力時) 0.005%(AUX→SP Out、1/2出力時) 0.003%(Phono MM→Rec Out、3V) 0.015%(Phono MC→Rec Out、3V) |
混変調歪率 | 0.004%(AUX→SP Out) |
パワーバンドウイズス | 5Hz~100kHz(IHF・3dB、THD 0.2%) |
ダンピングファクター | 100(1kHz、8Ω) |
周波数特性 | Phono→Rec Out:20Hz~20kHz ±0.2dB(RIAA偏差) AUX→SP Out:2Hz~100kHz +0 -3dB |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.9mV/47kΩ Phono MC:280μV/220Ω、100Ω CD、Tuner、AUX、Tape Play:150mV/47kΩ |
Phono最大許容入力 (1kHz/10kHz、0.05%) |
Phono MM:250mV/1200mV Phono MC:23mV/110mV |
出力電圧/インピーダンス | Tape Rec:150mV/560Ω |
S/N比(IHF ショート) | Phono MM:87dB Phono MC:72dB CD、Tuner、AUX、Tape Play:100dB |
トーンコントロール(Vol -16dB) | Bass:±8dB(70Hz) Treble:±8dB(20kHz) |
ラウドネス | +6dB(100Hz) |
サブソニックフィルター | 15Hz、6dB/oct |
ミューティング | -20dB |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力(電気用品取締法規格) | 175W |
ACアウトレット | unswitched:1個(200W) switched:2個(合計200W) |
外形寸法 | 幅435x高さ143x奥行392mm |
重量 | 11.5kg |