ONKYO Integra A-815
¥56,800(1980年頃)
解説
W・スーパーサーボ方式、デュアルダイレクトアンプ方式などを採用したコストパフォーマンス機。
アンプ内部に起因する、あらゆる成分を別に設けたサーボオペレーショナルアンプのフィードバックループでキャンセルしてしまうW・スーパーサーボ方式を採用しています。
これにより1~2Hz以下の超低域成分や、また電源のコンデンサや、アースパターン、配線のひきまわし等によるインピーダンスによる雑音起電力等の、有害な成分をキャンセルして、入力される音楽信号の純度を高めています。
A-815では、増幅にリニア・スイッチング方式を採用しています。
この方式は、基本的な動作特性としては高効率のB級ながら、2つのトランジスタの増幅部分をスムーズにして、有害なクロスオーバー歪が発生しにくい、A級並みの動作特性をもたせています。
MCカートリッジに対応。しかも、単なるヘッドアンプや昇圧トランスによるものではなく、MCをメインと考えたストレート・イコライザアンプを搭載しています。
さらに、トーン回路や、バッファアンプを省いて、ハイゲイン・パワーアンプにダイレクトに入力する2アンプ構成として、音質を優先した設計になっています。
5段階のモードセレクター、15kHz以下の低域をカットするサブソニックフィルター、Trebleコントロールに直結したハイカットフィルター、ラウドネススイッチ、2系統スピーカー切換えスイッチ等のアクセサリー回路を搭載しています。
パッシブ素子のみで構成した、ダイレクト・トーン方式を採用しています。
機構部品には、高次高調波歪を避けるために、鉄などの磁性体ではなく、非鉄金属を用いています。
機種の定格
型式 | Wスーパーサーボ方式プリメインアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz) | 50W+50W(8Ω、AUX→SP out、両ch駆動) |
全高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.02%(AUX→SP out、定格時) 0.009%(AUX→SP out、1/2定格時) 0.005%(PH・MM→Rec out、3V) 0.02%(PH・MC→Rec out、3V) |
混変調歪率 | 0.008%(AUX→SP out) |
パワーバンドウイズス | 5Hz~100kHz(IHF-3dB、THD0.2%) |
ダンピングファクター | 100(1kHz、8Ω) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±0.2dB(PH→Rec out、RIAA偏差) 2Hz~100kHz +0dB -2dB(AUX→SP out、RIAA偏差) |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.9mV/47kΩ Phono MC:350μV/330Ω Tuner、AUX、Tape Play1、2:150mV/47kΩ |
Phono最大許容入力 (1kHz/10kHz 0.05%) |
Phono MM:230mV/1100mV Phono MC:30mV/145mV |
出力電圧/インピーダンス | Tape Rec1、2:150mV/2.2kΩ |
S/N比(IHF A、入力ショート) | Phono MM:83dB Phono MC:67dB Tuner、AUX、Tape Play1、2:100dB |
トーンコントロール(Vol -16dB) | Bass(70Hz):±8dB Treble(20kHz):±8dB |
ラウドネス | +6dB、100Hz |
サブソニックフィルター | 15Hz、6dB/oct |
ミューティング | -20dB |
電源 | 100V、50/60Hz |
消費電力(電気用品取締法規格) | 95W |
ACアウトレット | unswitched:1個(200W) switched:2個(計200W) |
外形寸法 | 幅435x高さ125x奥行385mm |
重量 | 10.0kg |