NIKKO A-800
¥69,900(1970年代前半頃?)
解説
NIKKOのノウハウを投入し、1ランク上のクオリティを追求したプリメインアンプ。
イコライザー部は3段直結NF型を採用しており、初段に新開発のPNPトランジスタ1個、2段目にFET、終段に高耐圧でコレクター損失の大きなNPNトランジスタを使用しています。
メインアンプ部にはピュアコンプリメンタリーOCL回路を採用しています。
初段に採用した2段差動増幅回路にはツェナーダイオードをつけることで温度補償を完璧にし、安定した動作を実現しています。
保護回路には純電子式を採用しており、さらにリレーとヒューズを併用しています。
リレーは出力端子に約2Vの直流成分が及ぼされた時に動作するようセットされており、スピーカーと出力トランジスタを保護しています。また、電源ON時のミューティング昨日を持たせてあり、ON/OFF時の不快なショック音や過渡的な歪音の発生を防止しています。
ローフィルターとハイフィルターには周波数切換機能を搭載しています。
トーンコントロール回路には2段直結による低インピーダンスの変型BAX回路を採用しています。
Treble、Bass共にレバースイッチを操作することでターンオーバー周波数を3段階切換できます。
電源部には大型トランスと10,000μFの平滑コンデンサー2個を搭載しています。
テープ2系統にはそれぞれRCA端子とDIN端子を装備しています。また、テープ2端子はフロントパネルにも設けられており、これを使用すると自動的にリアパネルのテープ2が切れるよう設計されています。
2系統のフォノ入力端子を搭載しています。
また、フォノ2端子はカートリッジの負荷インピーダンスが3段階切換できます。
プリ部とメイン部の切り離しスイッチを搭載しており、マルチチャンネル化などの発展が可能です。
スピーカー出力は3系統が接続できます。
A/B/Cの全てを動作させた場合、Aシステムのみが動作するように設計されており、メインアンプの負荷インピーダンスが非常に低下する危険性を未然に防止しています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ | ||
回路方式 | メイン部:二段差動増幅付き前段直結OCLピュアコンプリメンタリー回路 プリ部:三段直結NF型イコライザ、二段直結NF型トーン回路 |
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<メインアンプ部> | |||
ミュージックパワー(IHF) | 180W(8Ω) | ||
定格実効出力 |
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出力特性 | 20Hz~20kHz -1dB(1%THD) | ||
周波数特性 | 10Hz~40kHz ±1dB | ||
高調波歪率 | 0.3%以下(定格出力時) 0.1%以下(1W出力時) |
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混変調歪率 | 0.3%以下(定格出力時) 0.1%以下(1W出力時) |
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<プリアンプ部> | |||
入力感度/インピーダンス | Phono1:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV/25kΩ、50kΩ、100kΩ Tuner、Aux1、2、Tape1、2:180mV/100kΩ |
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S/N比 | Phono1、2:65dB Tuner、Aux1、2、Tape1、2:80dB |
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Phono最大許容入力 | 300mV(RMS、1kHz) | ||
RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±0.5dB | ||
トーンコントロール | Bass:250Hz、Defeat、500Hz Treble:5kHz、Defeat、2.5kHz |
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ラウドネス | +10dB(70Hz)、+5dB(10kHz) | ||
ローフィルター | off、Subsonic(8Hz)、50Hz、切換式 -3dB、12dB/oct |
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ハイフィルター | 7kHz、off、12kHz、切換式 -3dB、12dB/oct |
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ミューティング | -20dB | ||
<総合> | |||
使用半導体 | トランジスタ:46個 FET:2個 ダイオード:11個 ツェナーダイオード:5個 |
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電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | ||
消費電力 | 145W(定格出力時) | ||
外形寸法 | 幅455x高さ151x奥行345mm | ||
重量 | 12.5kg |