Nakamichi SR-40
¥148,000(1987年頃)
解説
STASIS回路を搭載したFM/AMステレオレシーバー。
アンプ部にはSTASIS回路を搭載しています。
この回路は、入力信号を純A級動作により事実上無歪でスピーカーに伝送でき、さらに電流増幅段にAB級の大電流供給能力を持たせてスピーカーを制御しています。
また、プリアンプ部は、イコライザーアンプとラインアンプの入力段を差動入力としたほか、ラインアンプのsy通力部を完全ディスクリート構成にするなど、ピュアな信号伝送の徹底を図っています。
内部回路間の相互干渉を防ぐため、ビデオアンプ、チューナー、ディスプレイの各パートを、オーディオ回路に悪影響を及ぼさないよう、注意してレイアウトしています。
電源部は、各アンプ/ステージごとに電源供給を分離したマルチレギュレーテッド・パワーサプライや、アースラインをめぐる干渉を排除したアイソレーテッド・グランド方式を採用しています。
チューナー部は、IF帯域のWide/Narrow2段切換えが可能です。
また、AM及びFMをランダムに10局メモリーできます。メモリー内容はリチウム電池により電源を抜いた状態でも約5年間保持されます。
オーディオ部の基板に70μ厚のOFC(無酸素銅)パターンを引き、配線材にもOFC線を前面採用しています。
また、アルミ押し出しによるシャーシとボリュームにダンプ材を貼り、ボリュームツマミの内部には黄銅を充填するなど、防振構造を追及しています。
ビデオ機器用の入力端子を搭載しています。
自然なラウドネス効果が得られるバリアブルラウドネスコントロール機能を搭載しています。
これは小音量時に低域と高域を強調する一般的な方式とは逆に、全体の音量を下げつつ中域のレベルを絞り込むことでラウドネス効果を持たせています。
プロセッサーループ入出力端子を搭載しています。
Phono入力はMC/MMの両ポジションを搭載しており、MCゲインは2段階切換えが可能です。
ボリュームはワイヤレスリモコンからの調整にも対応するため、モータードライブ方式を採用しています。
音楽信号がオペアンプを通らないシミュレーテッド・インダクター方式によるサブソニックフィルターを搭載しています。
on/offが可能なトーンコントロールを搭載しています。
出力レベルを1/10に出来るオーディオミュートを搭載しています。
オートシークとマニュアルチューニングをワンタッチで切換え可能です。
着脱可能なAMループアンテナを搭載しています。
直流成分のリークや異常発熱から回路やスピーカーを保護するプロテクション回路を搭載しています。
電源のon/off、ボリューム調整、チューナーの選局、プログラムメモリーの呼出し、オーディオミュートが可能なワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | ステレオレシーバー |
<アンプ部> | |
定格出力 | 75W+75W(6Ω) 60W+60W(8Ω) |
全高調波歪率 | 0.1%以下(8Ω、定格出力、20Hz~20kHz) |
周波数特性 | 5Hz~75kHz +0 -3dB |
S/N比(IHF A-WTD、SP out、入力ショート) | Phono MC:73dB以上(ゲイン32dB、1W) 72dB以上(ゲイン24dB、1W) Phono MM:80dB以上(1W) CD、vide、tape:105dB以上(定格出力) |
入力感度/インピーダンス | Phono MC:60μV/100Ω(ゲイン32dB) 160μV/100Ω(ゲイン24dB) Phono MM:2.5mV/47kΩ CD、video、tape:200mV/20kΩ |
<FMチューナー部> | |
実用感度 | 11dBf/0.97μV(75Ω) |
S/N比(85dBf入力) | mono:85dB以上 stereo:80dB以上 |
周波数特性 | 20Hz~15kHz ±1dB |
高調波歪率(1kHz、wide) | mono:0.05%以下 stereo:0.07%以下 |
実効選択度 | wide:55dB以上(±400kHz) narrow:70dB以上(±300kHz) |
ステレオセパレーション | wide:50dB以上(1kHz) |
<総合> | |
電源 | 100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 380W(最大) |
外形寸法 | 幅430x高さ100x奥行370mm |
重量 | 約10kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |