オーディオの足跡
ハイレゾ音源配信 e-onkyo music

1000ZXLの画像

Nakamichi 1000ZXL
\550,000(1980年発売)

解説
世界中にプロ用としての実績を誇る1000、1000IIが全面的に改良された超弩級モデル。

テープごとに存在する最適バイアス値や感度などの小さな違いを調節するため、A.B.L.E(Azimuth、Bias、Level、Equalizer)を搭載しています。
これは8ビットの分解能を持つマイクロコンピューターで、左右チャンネル別にバイアス、レベル、イコライザーをそれぞれ256ステップという幅広い調整を行っている。これにより、あらゆるテープに対応しテープセレクターを必要としていません。
また、これによって調整されたテープは、録音レベル-20dBにおける周波数特性が20〜20000Hz±0.75dB(18〜25000Hz±3dB)という高スペックを実現しています。

テープに録音されている曲を順不同や好みの順序で再生することができる再生システムRAMM(Ramdom Access Music Memory)を搭載。これは録音中にマイクロコンピューターによってコード化された曲順アドレス信号を順次記録。再生時にこのコードを読み取って、リスナーによってプログラムされた曲順通りに再生を行うシステムです。
また、録音時に設定した再生イコライザーポジション(70μs/120μs)、および、ドルビーノイズリダクションのin/outまたはHigh-ComIIなどの外部接続ノイズリダクションを使用しているかなどの情報を同時に記録しています。これによりRAMMコード信号の記録された録音テープを再生するときは、再生イコライザースイッチおよびノイズリダクションスイッチの操作が必要なくなっています。
コード信号は5±0.1Hzというごく低域の周波数を用いているため、再生音には影響を与えていません。

テープの弾性やヘッドとの摩擦により発生する変調ノイズの低減を期し、テープ走行の安定化、テープテンションの均一化、安定したヘッドタッチなどを得るため、ダブルキャプスタン方式を採用し、テープパッドソフターを装備しています。
さらに、ふたつのキャプスタン直径が、サプライ側3mm、テイクアップ側2.5mmと異なるものとし、フラッター周期がフラッター周期が重なる事を避けることでノイズを抑えています。

モーターやその他回転体から生じる振動を制動するために、シャーシは鉄に比べはるかに減衰特性の大きなアルミニウムアロイを採用。これに樹脂をアウトサートした構造をとり、有害な微振動を九州して共振の発生を防止しています。

C-MOSロジックによるテープコントロールを採用し、エレクトロニック・コントロールのように、ソレイドプランジャーを用いず、カムをモーターで駆動するというユニークな方法がとられています。
これによりプランジャー駆動に比べ、操作音が非常に低い。ソフトにテープに接触できるためテープやテープトランスポートへのダメージを少なく抑えるできる。機内の温度上昇がない。電流消費が少なくて済む。などのメリットが得られています。

ヘッドにはディスクリート・3ヘッド方式を採用しています。
再生ヘッドにはP-8L型再生ヘッドを採用しています。また、ラミネート・クリスタロイコアーを用い、小型化されたうえ0.6ミクロンというナローギャップで、再生時に起こる数々の損失をなくし、25kHzにおよぶ高域の再生を可能にしています。

録音ヘッドにはR-8L型録音ヘッドを採用しています。クリスタロイのラミネートコアによる3.5ミクロンギャップで、ライフは再生ヘッドと同じで1万時間以上を確保しています。

消去ヘッドにはE-8L型消去ヘッドを採用しています。フロントにセンダストを用いたフェライトコアーのダブルギャップです。また、小許容のバイアス電流はクォーツを用いたバイアス発振器からの周波数を1/2に分周、52.5kHzを使用しています。これにより消去ヘッドのエディカーレント(過電流)ロスが減少。消去電流を増加させることができ、消去効果が大きくアップしています。また、低域における消去率が著しく改善されてます。

再生アンプには、再生ヘッドと初段アンプ間を直結、イコライザー回路にはダブルNF回路を採用し、直流の安定化、歪の低減をはかっています。

録音イコライザーアンプは、集団アンプと録音ヘッドを直結、ダブルNF回路を採用し、録音時の歪を低減しています。録音入力はL、R、ブレンド(センター)の3ポイントのマイクロフォン入力と、ライン入力がミキシングできる方式をとり、サブソニックフィルター、MPXフィルターを単独あるいは、このふたつを同時に切替え使用できます。

音楽のピッチ合わせに、テープの速度を再生で±6%可変できるピッチコントロール搭載。

音楽ソースの状態により、バイアス電流をUnder/Normal/Overの3種に切替え、周波数特性を変えずにMOL(最大出力レベル)特性を変える事ができます。

Lチャンネル、Rチャンネル、ブレンド(センター)の3つのマイクロホン入力、およびライン入力のミキシング回路内蔵。

ドルビーノイズリダクションを内蔵。また、High-Com IIなど外部ノイズリダクションの接続端子を設け、フロントパネルのスイッチで切替え可能。

高出力ヘッドホン端子搭載。
 
 
1000ZXLのメカ部
ブロック図
 
機種の定格
型式 ステレオカセットデッキ
トラック方式 4トラック2ch
ヘッド構成 消去、録音、再生独立3ヘッド
モーター キャプスタン用PLLサーボ×1
リールドライブ用×1
テープ速度 4.8cm/秒
ワウ・フラッター 0.04%以下Wrms
0.08%以下Wpeak
周波数特性(A.B.L.E使用) 20Hz〜20000Hz±0.75dB
18Hz〜25000Hz±3dB
(Nakamichi EX、EX II、SX、ZXテープ、録音レベル-20dB)
総合S/N比 66dB以上(3%THD)
60dB以上(0dB)
(IHF-A、Wrms、400Hz、ドルビーNR、ZXテープ、70μs)
総合歪率 0.8%以下(ZXテープ)
1.0%以下(SX、EX IIテープ)
(400Hz、8dB)
消去率 60dB以上(100Hz)
チャンネル・セパレーション 37dB以上(1kHz、0dB)
バイアス周波数 105kHz
入力 50mV 50kΩ(ライン)
0.2mV 10kΩ(マイクロホン)
100mV 50kΩ(ノイズリダクション)
出力 1V(400Hz、0dB、アウトプットレベル最大、ライン)
45mW(400Hz、0dB、アウトプットレベル最大、マイクロホン)
100mV、2.2kΩ(ノイズリダクション)
テープセレクター 自動調整(マニュアル切換、バイアス3段、イコライザー2段)
付属機構 アジマス、バイアス、レベル、イコライザーの自動調整A.B.L.E.
RAMM(自動頭出し機構)
電源 100V 50/60Hz
消費電力 最大60W
外形寸法 幅522×高さ258×奥行322mm
重量 約19kg
別売 リモートコントロールユニット RM-300(\28,000)
NR-100(ドルビーCタイプに対応)