Music Reference RM-5
価格不明(1983年発売)
解説
真空管を用いたコントロールアンプ。
ロジャー・A・モジェスキー氏(Roger Modjeski)が設計しました。
初段の真空管には6DJ8(6922、ECC88、E88CC)を使用しています。
RM-5ではミュージックリファレンス社の社長で主任設計者であるロジャー・A・モジェスキー氏が数年間にわたって低雑音真空管を測定して選んだものを採用しています。また、世界初の試みとして、6DJ8のコンピューターによる測定装置を開発し、1本1本の6DJ8のデータをとり、基準に満たない約95%の真空管を捨て、選びぬかれた超1級品のみを使用しています。
増幅回路や信号経路はいわゆるNFBだけでなくカソード・フォロワのようなものも排除したゼロ・フィードバック構成となっています。このゼロ・フィードバックを実現するため、プレートフォロワで充分出力インピーダンスを低くとれる、内部抵抗の低い6DJ8を使用しています。
選びぬかれた低雑音抵抗や周波数特性の良いコンデンサーを使用しています。また、コンデンサーは全て異なった種類のものを並列で使用しており、直流抵抗を下げています。
イコライザー回路にはNFBをかけないCR型を採用しています。
定電圧電源を採用しています。
Line回路のゲインを調節できるよう設計されており、0~26dBの範囲で約6dBステップで調節が行えます。
※RM-5ではラム・ラボラトリーズの測定値のついた純正スペア真空管の使用を推奨していました。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
最大出力 | 40V/50kΩ負荷 |
ダイナミックレンジ | 120dB |
入力インピーダンス | Phono:47kΩ Tuner、Aux、Tape:25kΩ |
出力インピーダンス | 800Ω |
利得 | Phono:36dB(1kHz) Line:0~26dB、約6dBステップ |
S/N比 | Phono:87dB Line:96dB |
全高調波歪率 | Phono:0.15%以下(0.5V出力、20Hz~20kHz) Line:0.07%以下(1V出力、利得14dB) |
出力帯域幅 | Phono:0.72Hz~60kHz -3dB Line:0.17Hz~350kHz -3dB |
RIAA偏差 | 10Hz~20kHz +0 -0.2dB |
Phono入力許容値 | 600mV(1kHz) |
チャンネルセパレーション | -70dB(20kHz) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 20W |
外形寸法 | 幅480x高さ89x奥行210mm |
重量 | 8.2kg |