MICRO BL-71
¥98,000(1980年頃)
解説
外周駆動式のベルトドライブ方式を採用したレコードプレイヤー。
ターンテーブルには3.2kg(シート除く)の重量級ターンテーブルを採用しています。
このターンテーブルは外周部が分厚く設計されており、550kg・cm2という大きな慣性モーメントを得ています。このターンテーブルの最外周をベルト駆動することによって負荷変動にも負けない回転を実現しています。
ターンテーブルシャフトには直径16mmのステンレスシャフトを採用しており、支点を明確にし、安定した回転性能を確保しています。また、シャフトアッセンブリーは積層ボードにしっかりと固定されており、ターンテーブルの縁を持って動かしてもびくともしない強固さを得ています。
ステンレスシャフトは熱硬化処理と研磨を経たあと、軸受メタルと一対の組合せでさらに研磨されています。これにより鏡面仕上げの精度は真円度0.4ミクロン以内の精密さとなっています。また、軸受メタルには特殊合金を使用しており、加えてオイルバス方式(シャフトと軸受メタルとの潤滑)によっていっそうの円滑性を確保しています。
駆動メカニズムにはベルト応用の外周駆動方式を採用しています。
駆動側はアウターローター型ブラシレスサーボモーターを採用しており、使用ベルトには経年変化の少ないカーボン材を配合したウレタン材を8mm幅・0.45mm厚に精密加工し、研磨仕上げして使用しています。
この方式では、ターンテーブルの下に駆動用モーターが無いため、カートリッジの発電機構が駆動用モーターからのフラックスの影響をうけにくくなっています。
トーンアームには新開発のスタティックバランス型トーンアームを採用しています。
このアームは回転軸の構造に質量集中方式を採用しています。また、部分共振を抑えた構造となっています。
内部線材には無酸素銅同軸ケーブルを採用しており、伝送ロスを抑えると共に外部誘導雑音をシャットアウトすることで、音質劣化を抑えています。
チタンパイプを使用しています。
ヘッドシェルには一体削り出し加工のH-808Xを採用しています。
トーンアームのマウントベースには真鍮材を使用しています。
キャビネットには振動モードの異なる素材を組み合わせた積層ボードを採用しています。
また、脚部には二重構造のインシュレーターを採用しています。
ダストカバーが付属しています。
機種の定格
型式 | カートリッジレスレコードプレイヤー |
駆動方式 | ベルトドライブ方式 |
使用モーター | FGサーボモーター |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
ターンテーブル | 30.6cmアルミ製、3.2kg |
慣性モーメント | 550kg・cm2 |
回転ムラ | 0.025%以下(WRMS) |
SN比 | 60dB以上(JIS) |
回転数調整範囲 | ±3% |
トーンアーム | スタティックバランス型 |
有効長 | 237mm |
針圧可変範囲 | 0g~3g |
適合カートリッジ自重 | 11.5g~21g(シェル含む) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 4.5W |
外形寸法 | 幅510x高さ155x奥行400mm |
重量 | 13kg |
別売 | SPU-GT専用サブウェイト SW-71(¥1,000) 交換用ベルト B-91(¥1,500) |