MICRO RX-3000/RY-3300
RX-3000:¥220,000(1980年頃)
RY-3300:¥80,000(1980年頃)
解説
砲金製の大型ターンテーブルを用いたターンテーブルユニット/モーターユニット。
RX-3000は駆動方式に糸ドライブ方式を採用しており、単独では回転メカニズムを備えていません。このため、糸ドライブ方式用モーターユニットであるRY-3300が必要となります。
ターンテーブルには内部損失の大きい素材である砲金(銅85%、錫他15%の合金)を使用しており、重量10kg、慣性モーメント1,500kg・cm2というハイイナーシャを実現しています。
構造的にレコードをダイレクトに置く設計なためゴムシートの使用に比べて再生音質上、定位、分解能、歪感などにわたって著しい向上が得られています。さらに、レコードのスティフネスの増加の効果が得られるため音溝に対する針先の応答性が改善されています。
ターンテーブルシャフトには16mm経ステンレスシャフトを採用しています。
このシャフトには熱硬化処理と研磨を経たあと、軸受けとの一対による組合せでラッピングを行い鏡面仕上げが施されています。また、シャフト表面に接する軸受け側は特殊合金ベアリングを採用しており、シャフトの回転にともなって油膜に鉛の分子が均一に析出され、非常に円滑な回転が持続する構造となっています。
シャフト末端にはスチールボールを使用しています。シャフトとベアリング間はオイルによって充満されたオイルバス方式となっているため油切れが無く、さらにターンテーブルの回転にともなう共振に対してダンプ作用の効果も大きいためトータル上のSN比が向上しています。
シャフトメカニズムは大型ハウジングに収納されており、フレームへのハウジングの取付は大型ナットを利用して締めつける方法をとっています。
ターンテーブルに回転を伝達するための糸にはアラミッドを使用しています。
この素材は引張強度が大きく破断時伸度も小さいためドライブ用糸に最低なものとなってます。糸は12.1μの繊維を134本撚り合わせた構造となっており、引張強度は24.5kgあります。
また、この糸を四十ガケにすると効果がさらに大きくなります。
回転メカニズムを支えるフレームには強度を考慮してアルミと亜鉛を併用しています。真鍮材による脚部を含めた総重量は19.5kgとなっています。また、ターンテーブル内側とフレームの間隙はわずか1mmとなっており、ターンテーブル内側に空気層を持たないよう共鳴対策にも十分配慮されています。
フレームの水平設置のため、高さ調整ができる設計となっています。
アームマウントは別売となっています。AX-1G~6Gと8Gは真鍮製となっています。
アームレストが一体構造となっていないトーンアーム用にレストベースが取り付けられます。
機種の定格
型式 | ターンテーブルユニット/モーターユニット | ||||||||||||||||||||||||
<ターンテーブルユニットRX-3000の仕様> | |||||||||||||||||||||||||
ターンテーブル | 砲金製、10kg | ||||||||||||||||||||||||
慣性モーメント | 1,500kg・cm2 | ||||||||||||||||||||||||
外形寸法 | フレーム部:幅400x奥行130mm | ||||||||||||||||||||||||
重量 | 29.5kg | ||||||||||||||||||||||||
<モーターユニットRY-3300の仕様> | |||||||||||||||||||||||||
駆動モーター | DCサーボモーター | ||||||||||||||||||||||||
モーター回転数 | 33・1/3rpm:666 45rpm:900 |
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回転数調整範囲 | ±6% | ||||||||||||||||||||||||
電源 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||||||||||||||||||||||
消費電力 | 4W | ||||||||||||||||||||||||
外形寸法 | 幅185x高さ90x奥行200mm | ||||||||||||||||||||||||
重量 | 8.4kg | ||||||||||||||||||||||||
<その他> | |||||||||||||||||||||||||
別売 | アームマウント AX-1G~6G、AX-8G(¥12,000) アームレスト用ベース RX-1(¥500) |
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備考 |
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