MERLIN EXL-I
価格不明(1台、1992年頃)
解説
マーリン社を代表するスピーカー「エクスカリバー」の技術を継承し、外観的に一回り小型化を図ったEXLシリーズのスピーカーシステム。
低域には16cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはポリプロピレンを採用し、エッジにはネオプレンラバーを採用して経年変化による性能劣化に対処しています。
高域用に2.5cmハードドーム型トゥイーターを搭載しています。
このユニットは金属振動板を採用しており、磁性流体でダンプされています。また、背面にコントローラーが設けられており高域の調整ができるようになっています。
ネットワークのコンデンサーには厳選したポリプロピレン型を採用しており、ワイヤリングハーネスにはCARDAS社のケーブルを使用しています。また、コイルには16ゲージワイヤーをボビンにメカニカルに巻いたものを使用しています。
エンクロージャーのバッフル面は、エッジ回折による軸放射パターンの乱れを防ぐため、スリットを上部及び両側面に設けて中高音の拡散効果を高めています。また、音響特性をコントロールするため、エンクロージャーの内部補強には物性の違う6種類の材料を採用しています。さらに、リスニングルームの壁面との相互作用を考慮し、エンクロージャーの周囲は音響クロスで覆われています。
EXL-IIでは、エンクロージャー内部の蓄積エネルギーを放出するためマスローディングを設け、ウーファーの取付けには接着ネジを用いています。
ダイナミックカップリング特性の改善を図るため、エンクロージャーの底に2.95kgのドライサンドが充填されています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
ユニット構成 | 低域用:16cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
周波数特性 | 45Hz~20kHz ±3dB |
最大許容入力 | 80W |
インピーダンス | 6Ω |
出力音圧レベル | 87dB/W/2.7m |
クロスオーバー周波数 | 2.7kHz |
レベルコントロール | 高域(バイアンプ端子付属) |
外形寸法 | 幅254x高さ965x奥行254mm |
重量 | 20.45kg(内ドライサンド2.27kgを底部に充填) |